20数年ぶりに浙江省寧波市を訪れた英国人観光客のバレットさんは、旅行のスケジュールに天童寺や東銭湖を入れなかった。代わりに訪れたのは、キッチン家電の生産ライン、スマートコンセント工場、新エネルギー自動車の製造工場、半導体チップのテスト企業だった。
バレットさんは自身のSNSでカメラに向かって、「中国では25秒ごとに1台のレンジフードまたは食器洗い機がラインオフし、6車種が同一ラインで混流生産され、さらに2秒ごとに3ピン電源変換プラグが1個生産されている。20年前、『中国製』といえば安価で手頃な製品というイメージだった。しかし今回実際に工場を見学して、その意味は今まさに塗り替えられつつあると感じた」と感慨深げに語った。
バレットさんのように、「工場見学」を中国を知る最初の一歩とする外国人観光客がますます増えている。
中国では一方的な査証(ビザ)免除措置やトランジット・ビザ免除政策の拡大が進み、外国人の入国者数が急速に増加している。中国国家移民管理局によると、今年上半期の外国人入国者数は前年同期比20.4%増の2291万4000人だった。このうち、ビザ免除措置を利用して入国した外国人は前年同期比30.6%増の1781万5000人と、外国人入国者全体の77.7%を占めた。
外国人入国者数の上位10カ国は韓国、ロシア、マレーシア、ベトナム、タイ、シンガポール、米国、日本、モンゴル、オーストラリアで、外国人入国者全体の62%を占めている。外国人観光客は自らの足で中国製造業の「最前線」を訪れ、その実態を体感している。
北京第二外国語学院観光科学学院の唐承財(タン・チョンツァイ)教授は、「観光客の消費ニーズは従来の名所巡りから体験型・知識型観光へと移りつつある。
江蘇省太倉市では、ロシア人観光客のドミトリー・ロマンツォフさんが中国の工場を見学した。整然とした生産ラインは、彼の予想を大きく上回るものだった。「作業工程は一つ一つが緊密につながっており、ほとんど無駄な時間がない。生産のリズムは驚くほどスムーズだ。自動化のレベルも想像をはるかに超えており、以前抱いていた手作業中心で雑然とした工場というイメージとはまったく違った。まさにハイテクが製造業をけん引しているのだ」と話す。
業界関係者は、外国人観光客が中国の工場を訪れること自体が、「中国製造」が追随する立場から世界をリードする存在へと変化してきた歩みを自ら体験することにほかならないと指摘する。「受託生産拠点」から「イノベーションによるスマート製造」へ、「安価で手頃」から「高品質・高いイノベーション力」へ。中国製造業の国際的なイメージが新たに再定義されつつある。(提供/人民網日本語版・編集/YF)











