2026年7月27日、韓国メディア・ソウル経済によると、ASIC(特定用途向け集積回路)世界最大手のブロードコムをはじめ、ビッグテック企業が相次いでサムスン電子の2ナノプロセスを採用する動きを見せている。

記事によると、サムスン電子は先ごろ、米半導体大手ブロードコムと2030年まで総額2000億ドル(約290兆ウォン)規模の業務協約(MOU)を締結。

今後5年間にわたり、高帯域幅メモリ(HBM)の供給、2ナノ以下のファウンドリー、先端パッケージングを包括する協力体制を構築することで合意した。ブロードコムの次世代AIチップは、サムスン電子の最先端生産拠点「平沢(ピョンテク)キャンパス」で量産される見通しだという。

ブロードコムはこれまで、最先端プロセスを台湾のTSMCに一任してきた。しかし、メモリ、ファウンドリー、先端パッケージングを一括して手掛けることで開発期間を短縮し電力効率を最大化するというサムスン電子の「ワンストップ・ターンキー(一括生産)」体制が決め手となり、サムスン電子へと方針転換したと記事は伝えている。

また、TSMCによる値上げもサムスンには追い風となった。サムスン電子の2ナノウェハー価格は約2万ドルで、TSMCの約3分の2の水準とされる。

さらに最近では、コスト負担が増しているクアルコム、メタ、アマゾンなど米ファブレス(半導体設計)企業の供給先多様化に向け、サムスン電子が有力候補として浮上しているという。2ナノプロセスの受注は急速に具体化しており、生成AI「Claude」を開発するアンソロピックとは、2ナノベースのAIチップについて設計・製造・パッケージングまでを包括するMOUを締結した。昨年はテスラの次世代AIチップ「AI6」の生産も受注している。

2ナノの最先端プロセスで大型顧客の獲得が相次ぐ中、四半期ごとに巨額の赤字を計上してきたサムスン電子ファウンドリー事業部の業績回復も加速するとみられる。社内では、2028年と見込んでいた黒字転換時期が大幅に前倒しされるとの期待も高まっているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「素晴らしい」「サムスン、ファイト!」など歓迎する声もある一方で、「TSMCが手いっぱいだから回ってきただけでしょ」「いつ中国が侵攻してきて戦争になるか分からないし、大地震の不安も常にある。

TSMCはリスクの高い会社だ」「価格が理由でサムスンに乗り換えたなら、トランプ大統領の任期が終わり、中国製品への規制がなくなれば、中国メーカーに乗り換えるだろう」など、冷ややかなコメントの方が多く見られた。

また、サムスン電子とブロードコムのMOU締結時の記念写真に李在明(イ・ジェミョン)大統領も写っていたことから、「どうしてここに李在明が?」「勘違いしてはいけない。これは企業の成果であって政府の成果ではない」など、批判的なコメントも相次いだ。(翻訳・編集/麻江)

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