中国に進出する日系企業で構成される中国日本商会は7月31日、北京で記者会見を開き、中日関係の冷え込みや国際情勢の変化が続く中でも、「会員企業の対中投資のモメンタムは維持されている」とする調査結果を公表しました。一方、両国政府に対し、関係改善に向けた緊密な意思疎通を続けるよう求めました。
会見には、本間哲朗会長(パナソニックホールディングス中国・北東アジア担当顧問)と宮下正己副会長(日中経済協会北京事務所長)が出席し、「第9回会員企業景況・事業環境認識アンケート」の集計結果を説明しました。
調査は、中国全土で事業を展開する日系企業約8000社を対象に、7月1日から17日まで実施され、1364件の有効回答を得ました。
2026年1~6月期の自社の業況については、前回調査に比べて「悪化」とする回答が増えました。一方、中国国内の景気は「小幅に改善」となりました。2026年通期の景気見通しについては、前年比で「変化なし」と回答する企業が最も多くなりました。
2026年の対中投資計画については、「増加」または「現状維持」と回答した企業が計59%に上り、前回調査と同水準を維持しました。内訳は「増加・大幅増加」が17%、「前年並み」が42%でした。投資拡大の理由を尋ねた自由記述欄では、「AI市場の急拡大」「海外需要の堅調」「生成AIをはじめとする新技術への対応」といった回答が見られました。宮下副会長によると、「AI」は半年前の前回調査にはなかった新たなキーワードだということです。
中国市場の位置づけについては、「最も重要な市場」または「三つの重要市場の一つ」とする回答が 52%、「多くの重要市場の一つ」が35%を占め、いずれも前回調査とほぼ同じ水準でした。
会見で記者から、昨年11月以降の中日関係の悪化が日系企業の業況や対中投資に大きな影響を与えていないとみてよいかと問われた本間会長は、日系企業が長年にわたって中国で事業を展開してきたことが、投資意欲を支えているとの見方を示しました。
本間会長は、「日系企業は改革開放から30年以上にわたって中国に根を下ろし、事業を展開してきた。
一方で、「関係悪化が長期化すれば、多くの日本企業が投資判断を見直す可能性がある」と懸念を示しました。対中投資の最終判断は多くの場合、日本の本社が行っているとしたうえで、「日本社会全体が対中投資に消極的になれば、企業もその影響を受けざるを得ない」と指摘しました。
また、6月下旬に開かれたサプライチェーン博覧会に日本の10の経済団体が参加し、中国メディアでも大きく取り上げられたことに触れ、「日中経済連携の重要性が改めて確認された」と強調しました。中国日本商会として、経済交流を先行させることで両国関係の改善に貢献したいとの考えを示すとともに、今年の「APEC中国年」に関連するサイドイベントにも積極的に参加する方針を明らかにしました。(提供/CGTN Japanese)











