2026年8月5日、中国メディアの紅星新聞は、タイのバンコクから北京に向かうタイ国際航空機で中国籍の乗客22人が搭乗拒否された事案をめぐり、乗客らが補償を受けられないまま自費での帰国を余儀なくされたと主張していることを報じた。

これまでの報道によると、トラブルが起きたのは7月29日午後11時50分ごろ、場所はスワンナプーム国際空港。

中国人タレントのファン22人が、利用資格のないVIPラウンジに立ち入り、搭乗書類の確認を拒否し、ボーディングブリッジに強引に進入するなど保安規定違反を繰り返したことを理由に、航空会社側が搭乗を拒否した。

その際、受託手荷物の取り降ろしなどをめぐって乗客と職員が衝突し、混乱の中で警備員がアジア人蔑視を意味する「つり目」の仕草を見せる様子が動画に収められ、SNS上で拡散して中国国内を中心に批判を呼んでいた。

紅星新聞は乗客の主張として、「ボーディングブリッジを進んでいた際に再度のチケット確認を理由に待合室へ戻るよう指示され、これに従ったところ本人の同意がないまま荷物が取り降ろされ、ボーディングブリッジも切り離された」と伝えた。

また、「現場では複数のスタッフから、後ほど別の便へ無料で振り替える旨の説明があったにもかかわらず、無料振り替えの約束は履行されず、元のチケットが「使用済み」と処理されて払い戻しもできなかったため、乗客らが自費でTG614便のチケットを購入して帰国せざるを得なかった」と指摘した。

さらに、現場では中国語通訳の手配や「搭乗拒否証明書」の発行も拒否されたとし、乗客らが不当な対応と金銭的損害を訴えていると伝えた。

記事は、スワンナプーム国際空港が8月4日夜に声明を発表し、タイ国際航空側が安全評価に基づき搭乗拒否を決定したと説明するとともに、警備員の差別的な仕草についてサービス規定を逸脱した不適切な行為だったと認めて謝罪し、当該職員を処分したと発表したことに触れた。

その上で、国際航空運送の統一ルールであるモントリオール条約において、搭乗拒否に対する統一的な賠償規定が明記されていないことを指摘。実質的な損害賠償や振替約束の不履行、証明書の発行といった要求に対しては、タイ国際航空や空港側から回答が得られていないと伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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