2026年8月26日、香港メディア・香港01は、日本政府が決定した食品消費税率の1%への引き下げ方針に対し、国民の7割以上が財政悪化を懸念するなど、経済不安が広がっていると報じた。

記事は、高市早苗内閣が物価高騰への対応と国民生活の安定を目的に、2027年4月からの2年間、飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる基本方針を決定したと紹介。

1989年の消費税導入以来初の減税となるが、共同通信が8月22~23日に実施した全国電話世論調査では、減税後の財政状況に「懸念」を示した回答が71.7%に達し、内閣支持率は発足後最低となる50.2%に急落したと伝えている。

記事は、減税策が国民に歓迎されない背景として、激しい食品値上げラッシュに言及。民間調査会社のデータによると、7月だけで2269品目の食品が値上げされ、パン類が3~9%、即席麺類が4~11%、加工食品が2~30%上昇しており、消費税の引き下げによる節約効果が物価上昇分に追いつかない状況を紹介した。

さらに、外食産業に広がる不公平感と経営圧迫の問題も指摘。新方針ではテイクアウトやコンビニ弁当、惣菜などは1%の低税率が適用される一方、店内飲食は10%の標準税率が維持されるため、店内飲食の客離れが進む恐れがあるとした。

また、最大の懸念は社会保障財源の喪失にあるとし、2年間の減税に伴う税収減は約10兆円に上ると試算されていることを紹介。消費税は年金や医療など社会保障制度の根幹を成し、税収全体の約3分の1を占めているため、将来の給付維持に大きな穴が空くことになると解説した。

このほか、政府が赤字国債に依存しないと説明している点についても、日本は債務残高がGDP比で2倍以上と世界最悪水準にある中、財源の穴埋めをめぐる具体策が不透明であり、市場の国債売りや長期金利の上昇、ひいては住宅ローンや企業融資の金利上昇を招いて国民負担に跳ね返るリスクが高いと指摘した。

記事は、今回の減税が国民生活への配慮を掲げつつも、来年9月の自民党総裁選を見据えた政治的思惑による側面が強いと分析。目先の政治的成果を狙った投機的な減税は将来の社会保障基盤を削る「毒薬」となりかねず、最終的に国民へ長期的な経済的痛手をもたらす可能性があると評した。(編集・翻訳/川尻)

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