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ハサミ1本で作る森の仲間『今森光彦のたのしい切り紙』

まだ寒い日は続いているけれど、道端や庭の隅っこに生き物たちの息吹を気配を感じる今日この頃。
そんな季節におすすめの本を見つけた。
『今森光彦のたのしい切り紙』(山と溪谷社 税込1470円)。
昆虫、里山の風景をテーマに写真を撮り続けている今森光彦さんが、身近な昆虫や草花を切り紙で表現した作品集だ。

切り紙は、紙を折ってハサミで切るという単純な遊び。切った紙を開いてみるまで、その全貌が分からないというワクワク感は切り紙の大きな魅力の一つ。
そんな切り紙は一般的には花や雪の結晶といった作品が多いのだけれど、今森さんの作り出す作品はそういった今までの切り紙と一味も二味も違う。

彼の作り出す切り紙作品は、たんぽぽ、すみれ、ふくろう、ちょう、かえる、クローバー……といった自然の中で出会える生物たち。
「生き物の形の美しさを最も表現できるのが切り紙」という今森さんならではの作品だ。

今森さんが切り紙をするようになったのは小学生の頃で、なぜハサミを使うようになったのかはわからないけれど、自然の美しさを形にしたい、という思いから紙を切るようになったのだとか。

今森さんの作品で特徴的なのは、カタクリ、まんじゅしゃげ、クローバーといった群生する植物たち。これらの作品は、切り紙の特徴であるシンメトリーな美しさが際立っていて圧巻。

「自然の中は、生き物でいっぱい。切り紙の題材は無限にあります。ハサミと紙を持って野山を歩くのもいいし、昆虫や植物なら家に持ち帰ってじっくりにらめっこするのもいいでしょう。お手本はいつも自然です」と今森さん。

本の中では単に作品の作り方を紹介するだけでなく、「お手本は自然」という今森さんの、自然が生み出す造形の美しさや不思議さに対する思いがこもったコメントがまた魅力。

私がこの本の中で特に大好きなのが、ファーブルの昆虫記に登場するスカラベ、「ふんころがし」。
あまりのかわいらしさに腰が抜けそうです。
私自身、絵ごころとか美的センス、観察眼というものが全くないのだけれど、いてもたってもいられずに、いきなり難易度の高そうなこの「ふんころがし」にチャレンジしてみた。

本ではそれぞれの作品に型紙がついているので、私のようなぶきっちょでも大丈夫。型紙の使い方は、絵がらを見ながら直接切っていく方法、あらかじめ下書きをして切る方法、型紙をコピーやカーボン紙などに写し取って、それを糊で仮貼りして絵をなぞって切る方法など、自分で作業しやすい方法を選べばいい。

紙を三つ折りで切っていく「ふんころがし」はやはりちょっと難しかったけれど、まずまずの出来。
一つの糞ボールを3匹の「ふんころがし」がころがす様はまさに命の輪。
出来上がった作品を見て改めて今森さんの自然に対する思いの深さに感動。

「今までに作り上げた作品は300くらいかな。捨てたものもあって数え切れない」という今森さんが今回選んだ作品は33。
どれもこれもいとおしい私たちの仲間。さりげなく季節を感じさせてくれる。切り抜いた紙は部屋に飾るもよし、友だちに贈るもよし。

切って楽しい、見て楽しい、さらに自分だったらどんな作品が作れるか、切り紙がこんな風に自然に目を向けることの楽しさを教えてくれるとは思いもしませんでした。
(こや)

『今森光彦のたのしい切り紙』紹介ページ*山と溪谷社サイト内
山と溪谷社HP
エキサイト商品検索『今森光彦のたのしい切り紙』

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