ちなみに、正式には“ごしょうがけおんせん”と読むが、宿の人を含め、地元の人はみんな“ごしょがけおんせん”と呼ぶ。
首が並ぶ! 名物の「箱蒸し風呂」

後生掛温泉は、八幡平の秋田県焼山東麓、標高1000メートルのところにある一軒宿だ。泉質は単純硫黄泉。個性豊かな7つの入浴法のうち、とくにインパクトが大きいのが、温泉の蒸気を利用した「箱蒸し風呂」だ。
箱の中に体をすっぽり入れると、箱の上に首がちょこんと出る。首だけが並んでいる様子は、知らずにいきなり見ると、ちょっとコワイかも……。
箱に入るときは少し身をかがめて入り、腰かけがわりの断熱板に座る。薄い断熱板が何枚か入っているので、その枚数で高さを調節できるようになっている。

実際に入ってみると、背中の方から出てくる蒸気に体全体が包まれ、5分もたたないうちにじんわり汗ばんできた。試しに、あごをひいて箱をのぞきこんだら、もわっとした熱気に思わず顔をそむけてしまった。首から上が出ているからこそ、長く入っていられるのだと実感。本当に気持ちよく汗をかくことができた。
大昔の個室付き浴場にはこういうのがあったらしいが・・・
これ、入った~!頭を出しているので部屋全体の温度を上げるサウナより楽だったな。