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「やすらぎの刻~道」目の前で戦死者を見て、しのちゃんようやく、軍国少女を卒業第17週

       
しかし、「山を知り尽くした」という触れ込みで登場したわりに、結局、鉄兵を発見できていないし、かといって鉄兵を守る感じでもないし……何しに出てきたんだ感の強いキャラクターだった。

金属供出を、郷愁とつなげて描く倉本聰のすごさ


「国家総動員法」にともなう金属供出の一環として、寺のつり鐘が持って行かれた事件も印象的だった。

戦時中、家庭の鍋や釜、寺の仏像や鐘に至るまで、ありとあらゆる金属製品が回収されて、武器の材料になったというのは、戦争物の作品にしばしば登場するエピソードだ。渋谷のハチ公像まで持って行かれて、現在建っているのは2代目だというのも有名な話。

ただ、そのほとんどは「こんな物まで回収しないと戦えないなんて、日本ヤベエな」という文脈で登場している。

この「金属供出」を、郷愁とつなげて描いたのが倉本聰のすごさだ。

実際、馴染みの鐘がなくなってしまったとしたら「日本ヤバイ」と思うよりも、単純にさびしく感じる人の方が多かったんじゃないだろうか。

かつては毎日夕方の5時になると鳴っていた。最近では大晦日の夜だけにしか鳴らなくなった寺の鐘。日常的なふるさとの光景にとけこんでいた鐘がなくなってしまう。

「日本は……小野ヶ沢はどうなってしまうのか。あの懐かしい除夜の鐘が聞きたい。お前らと一緒にあの音を聞きたい」

時代の流れでどんどん変わっていくふるさと。最後に残るのは、たびたび描かれてきた例の「道」ということになるのだろうか。

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  • jinn 通報

    マロ、笑えない嘘はいけないよ…

    4
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やすらぎの刻~道

やすらぎの刻~道

幅広い世代から絶大な支持を集めた『やすらぎの郷』の主人公・菊村栄(石坂浩二)が執筆するシナリオ『道』が、新たに映像化。倉本聰×テレビ朝日が再タッグを組んでお送りする『帯ドラマ劇場』にて、2019年4月8日~2020年3月27日放送。

2019年8月5日のレビュー記事

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