開幕まで40日を切ったにもかかわらず、FIFAはワールドカップ2026のチケット販売に苦しんでいる。ほとんどのグループステージ試合でチケットが売れ残っているという、大会史上でも異例の事態だ。
決勝165万円、リセールは3億円……それでもFIFAが「問題ない」と言い張る数字の根拠
開催国アメリカの初戦となる6月12日の米国vsパラグアイ(ロサンゼルス)では、最安値1,120ドル(約17万円)から最高4,105ドル(約62万円)でチケットが販売されており、多くの席が2,000ドル(約30万円)前後で提示されている。決勝のチケットはダイナミックプライシングによって当初の約6,700ドルから現在は約11,000ドル(約165万円)近くまで高騰しており、6か月で34%以上上昇した試合は全104試合中約90試合にのぼる。FIFAの公式リセールサイトでは、決勝チケット4枚がそれぞれ200万ドル(約3億円)近い価格で出品されたこともある。
ファンが「前代未聞の裏切り」と断じた大会——それでもインファンティーノが譲らない理由
元リバプールFCのCEO、ピーター・ムーアは『Al Jazeera』のインタビューでFIFAを強く批判した。「ダイナミックプライシングはW杯とサッカーには馴染まない。FIFAがリセールの30%をとるのは言語道断だ。なぜ110億ドルを目指さずに80億ドルで済ませて、もっとアクセスしやすくしないのか」と語った。「チケットはもはやファンのためのものではなく、投機家にとっての取引資産になっている。これはW杯にとっての実存的な脅威だ」とも述べた。ファン団体の「Football Supporters Europe(FSE)」も、今回のチケット価格体系を「言語道断」かつ「W杯の伝統への前代未聞の裏切り」と声明で断じた。
一方、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は「もし誰かが決勝のチケットを200万ドルで買うなら、私が直接ホットドッグを届けてあげよう」と公の場で一蹴した。

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