中国東北部の遼寧省は省級経済開発区を21カ所統廃合した。中国メディアが伝えた。

92カ所から71カ所というかつてない規模の再編は、「引き算」で「足し算」を生み、「スリム化」によって「体質強化」を図る構造転換そのもので、東北の旧工業地帯が自らにメスを入れる姿だ。

中国通信社(CNS)は「この改革の時間軸は明確で断固としている」と報道した。2025年上半期に4カ所を廃止し、25年11月以降の5カ月足らずでさらに17カ所を統廃合し、計21カ所を調整した。遼寧省委と省政府は成長性が低くて財政が悪化し、配置が不合理で長期的に低順位にある開発区は統合または廃止するという明確な基準を示した。

経済開発区は本来、改革開放の「試験場」であり、地域発展の成長拠点として機能してきた。しかし、長年の拡張の中で少なからぬ開発区が本来の目的から逸脱した。最大の問題は「本質の変質」である。効率的で経済に特化した政策特区として設立されたはずが、教育や民政など多くの行政業務を抱え込み、組織も行政区と同様の構造となり、「何でもやるが経済が弱い」という状態に陥った。

これに加え、地方には「開発区の数=実績」という発想が根強く残り、開発区の乱立が進んだ。92か所の開発区は分散し、役割が重複して同質競争が激化した。多くが同じ産業分野に集中したことで資源はさらに分散し、「数は多いがどこも強くない」という非効率な構造が形成された。

さらに深い問題として、こうした構造はビジネス環境の改善を妨げていた。

企業は本来、開発区にワンストップサービスを期待するが、実際には権限不足や体制の不備により手続きが煩雑化し、逆に障害となる場合もあった。26年、遼寧省がビジネス環境の大幅改善を掲げた背景には、この根本的な課題がある。

CNSによると、今回の改革の核心は成果を出せる開発区を残し、資源を重点分野に集中することにある。単なる削減ではなく、非効率な開発区を整理し、優良な開発区へ資源を集約して「大きく強く」「専門性の高い」産業集積へと転換する供給側改革だ。

同時に開発区を本来の役割へ戻す措置も進められた。社会業務を切り離し、経済機能に集中させるとともに、市レベルの経済管理権限を段階的に移譲した。その結果、組織の簡素化とサービス効率の向上が実現した。

この「自らにメスを入れる」改革は遼寧省にとどまらず、地方発展モデルの転換を象徴している。年初のビジネス環境改善から開発区改革まで、遼寧省は一貫して質の高い発展を重視してきた。そして、開発区の既得権的な仕組みを打破し、「数より質」という方向を明確にした。

CNSは「統廃合は出発点にすぎないが、開発区を本来の役割に戻し、発展の軸を質へと移すことで遼寧の振興だけでなく、全国の開発区改革にも重要な示唆を与えている」と強調した。(編集/日向)

編集部おすすめ