巨人の岡本和真内野手(29)が22日、阿部監督が掲げた残り6戦全勝へ打線をけん引する意欲を見せた。直近3試合で3本塁打を放ち、通算250号まであと3本に迫っている主砲。
やるべきことは分かっている。チームに勝利をもたらすため、4番の役割を果たす。岡本は「また広島から勝てるように頑張ります」と、23日の敵地・広島戦から始まる残り6試合に向けて静かに闘志を燃やした。2位・DeNAと2ゲーム差で、残り6試合。全勝ロードへ主砲としてけん引する。
勝負の秋で全開モードに突入した。9月は打率3割5分5厘と好調だ。90打席ぶりの12号を放った19日の広島戦(東京D)から3戦3発と本塁打も出たし「続けていきたいなと思います」と手応えを感じている。亀井打撃コーチは「状態が上がってきたね。ずっとホームランが出なくてね、イライラしてたと思うけど、1本出ればね。
思い返せば、昨季のVロードを先導したのも岡本だった。9月に打率3割5分5厘、6本塁打、18打点で月間MVPを獲得する大暴れ。「優勝争いをしている中だったので一打席、一打席に集中して入れた」と、14勝9敗1分けの快進撃で逆転優勝を果たしたチームの原動力となった。逆転2位へ負けられない試合が続く今季も、ラストスパートに期待がかかる。
通算本塁打は247本。20歳代のシーズンで節目に到達すれば、巨人では王貞治(26歳2か月)、松井秀喜(26歳10か月)に続いて3人目の快挙となる。今季は約3か月の離脱期間がありながら3度の2打席連発をマークするなど、打ち出したら止まらないのが岡本だ。残り6戦で3発は決して不可能な数字ではない。
阿部監督は残り6戦全勝を宣言したが、4番がアーチを描けば巨人は9勝2敗。岡本の一発がチームの勝利をたぐり寄せるのは間違いない。2位浮上へ直接対決となる26日のDeNA戦(横浜)で、相手の先発が予想される東に対して今季は6打数2安打、打率3割3分3厘と苦にしていないことも心強い材料だ。
◆過去の250本塁打 250本塁打は昨年9月の山川(ソ)まで70人が達成。巨人では66年王貞治(通算868本)、67年長嶋茂雄(444本)、89年原辰徳(382本)、01年松井秀喜(332本)、08年高橋由伸(321本)、11年阿部慎之助(406本)、21年坂本勇人(298本)の7人が達成している。球団の20代シーズンでの250本塁打到達は王の26歳シーズン、01年の松井の27歳シーズンの2人。岡本が達成すれば3人目となる。