巨人・田中将大投手(37)が阪神戦(甲子園)で6回途中3失点、移籍後最多となる8奪三振の粘投で、今季3勝目を挙げた。日米通算203勝となり、黒田博樹に並ぶ歴代2位となった。
手放しで喜ぶことはしなかった。自身13年ぶりの開幕3連勝も、田中将に笑みはなかった。「苦しい投球でリリーフに託すしかなかった。直球の制球が定まらなかった」。6回途中104球で3失点。3点リードの6回1死満塁で降板し、船迫の火消しに救われた。「本当、みんなに勝たせてもらいました」と頭を下げた。
初回1死満塁の大ピンチを投ゴロ、空振り三振で脱出。序盤の粘りが5点の援護につながった。
肩を並べたのはメジャー挑戦1年目にヤ軍で同僚だった黒田氏。「うれしいですよ。ただ、数字上で並んだだけです」。その言葉に最大限の敬意が詰まっていた。実は登板前夜。遠征への荷出し中に、解説で東京Dに来場した先輩とばったり遭遇。ベンチ裏で激励された。
7回途中0封と好投しながら勝利投手になれなかった4月24日のDeNA戦(横浜)後には、愛情たっぷりに「はよ(記録を)抜いてくれ」と連絡ももらっていた。「『いやいやいや(笑)』と。久しぶりにお会いすることができてうれしかったですし、ここ最近黒田さんを近くに感じていたので。並べて良かった」。記録の偉大さを改めてかみしめる1週間だった。
今季は5登板全て敵地で快投。ビジターでの開幕3連勝も、楽天で24勝無敗を成し遂げた13年以来となった。バンテリンD、マツダ、甲子園、横浜、そして再び甲子園。毎回異なる条件下でも大崩れをしない。経験値と多彩な球種で翻弄(ほんろう)している。
20年目にして新たな武器も手に入れた。超スローカーブ。
データになかった球種が加われば、敵は意識せざるをえない。今季初登板で99キロ、前回95キロ。この日は今季最遅91キロと更に精度を上げて投球のアクセントにした。今季最多4四球は改善点だが、伝統の一戦は2戦2勝。明るい材料であり続けている。(堀内 啓太)










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