2026年の東日本ブロック選抜選手選考会が9日、候補50選手が参加し群馬県内で開催された。実戦で東北勢(東北中央、東北南)6選手が躍動し、春の全国を制した湘南の今任葵(3年)はアーチ2本でアピール。

第26回鶴岡一人記念大会(8月20日開幕、静岡)の20人を始め、今夏の世界大会へ最強メンバーを選ぶ。

 東北勢同士の投げ合いから、白熱の選考会が幕を開けた。伊勢崎市のセブンナッツスタジアムで、4チームに分かれて行われた実戦。Aチームの先発は宮城仙北の187センチ左腕・工藤陽翔、先にマウンドに上がったBチームの白河・渡邉千真は2回を打者6人で片付ける完全投球でアピールだ。

 工藤は初回先頭に安打を許し、バント処理ミスでピンチを招いたが、2者連続三振で無失点。「白河とは練習試合もして(渡邉への)意識はした」と工藤。2イニング目は3者連続三振。打者8人から5三振を奪って2回無失点とし、結果で譲らなかった。

 投手陣の頑張りが、野手陣も刺激した。工藤と同じAに入った宮城仙台東の高橋快知(はやと)は、第1打席で左翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放つと、さらに2打席連続の右前打を重ねて3安打。「東北、すごかったですね。打撃はアピールできた」と笑顔を見せた。

渡邉と同じ白河の朶(えだ)謙慎も、左打席からイチローばりの好打を見せて3安打。高橋の同僚、樋口駿が1回3者凡退に抑えれば、郡山の石井斗真も終盤に二塁打。みちのくの6人が持ち味を出し切った。

 今季の東日本選抜を率いる星野孝明監督(北毛ボーイズ)は「全体的にレベルが高く、選ぶのに苦労しそう。機動力のある野球をしたい」と満足げだった。鶴岡一人記念大会はもちろん、世界少年野球大会(イタリア)、JUNIOR ALL JAPAN(通称・NOMOジャパン、米国)も選考。結果は後日発表だが、誰が選出されても最強メンバーとなるのは間違いなさそうだ。

 ◆湘南 今年の春季全国大会を制した湘南の顔、今任葵(あお)が、格の違いを見せつけた。誰も本塁打を放っていなかった選考会の終盤、自身のこの日2打席目は「とにかく強く振ろうと意識した」。右打席から放たれた打球は左翼後方にある防球ネットを直撃。推定120メートルを超えるであろう強烈な当たりに、非公開とはいえ球場内は静まり返った。直後に筑波の大型捕手、田代莉央にも本塁打が飛び出したが、後の打席で今任も負けじと一閃(せん)。

打球は再びライナーで左翼へ消えた。

 この日は投手としてマウンドに上がったほか、本来の遊撃手とは違う、二塁手も初体験。「いつもと違う景色だった」とユーティリティー性もしっかりアピールした。「いつも(一緒に)やらない人とやっていい経験ができた。今後の野球人生に生かしていきたい」と今任。東日本ブロック有数のプロスペクト(有望株)は、最高の結果を出しても最後まで冷静だった。

 ☆筑波・田代莉央捕手(左翼へ特大の本塁打を放ち)「気持ちよかった。低めにカーブが来ると思っていた」

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