◆日本生命セ・パ交流戦 2026 巨人3―2オリックス(2日・東京ドーム)

 命日を直前にして、坂本はまるで長嶋さんが乗り移ったようなプレーだったね。8回の守り、まず先頭の来田の打球。

差は1点。三塁線を詰めている中で三遊間に来たが、ギリギリで捕球すると両ひざを交互につきながら回転して上体、特にヒジの強さで、なおかつ正確なスナップスロー。打者の走力も頭に入っているからこそアウトにできた。

 続く中川の打球も痛烈に三塁を襲った。普通、瞬間的に半身になってしまうものだが、我慢してしっかりと正面に入ったから体に当てることができた。そしてハンドリングの良さでボールをたたき落とした。

 2本ともヒットになってもおかしくない当たりだった。たとえ1本でも、ピンチになっていた。5月13日の広島戦(福井)で、大勢が大盛に同点弾を浴びて、則本の巨人初勝利を消してしまっていたが、またか、となってもおかしくないところを、坂本の2つの美技が救ったといってもいい。

 期待しているほどのバッティングは発揮していないかもしれない坂本だが、打てなくても存在感が素晴らしい。何より気持ちの入ったプレーには華がある。巨人の三塁というのは、そういう選手が守る場所なんだと思う。

(スポーツ報知評論家・高木 豊)

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