◆米大リーグ Dバックス0―7ドジャース(3日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 敵地でのダイヤモンドバックス戦で7-0とリードした9回に登板して無失点で試合を締めたドジャースのジャック・ドライヤー投手(27)。昨季はルーキーとして開幕から離脱せずにシーズンを戦い抜き、リリーフ陣の一角に定着している。

剛速球を投げるわけでも、体格が良いわけでもないが、ロバーツ監督が「非常に信頼できる、とても賢い投手。左右の中立性にも優れ、アウトを取るために自分が何をすべきかを分かっている」と太鼓判を押す左腕だ。

 昨季からクラブハウスのロッカーに常備するルービックキューブを今季も毎日必ず触っている。「これは朝昼晩の習慣のようなものだからね」と、誰かと話しながらでも瞬く間に全面を揃えてしまう(自身記録は13秒)。 そんな頭の回転が速い男が、今年目を付けたのは「チェス」。以前からクラシック・チェス(対面)はプレーしていたが、最近はオンラインの早指しチェス「Blitz」や「Rapid」にハマっているという。

 世界中から毎日数千万人が参加するというオンライン・チェスゲームは、システムが自動的に自分のレーティング(実力)に見合う相手とマッチングして対戦できる。ちなみにドライヤーのレーティングは「Rapidで1500あたり、Blitzは1250くらい。だからまだ中級者」とのこと。まだ上がいることに闘志を燃やし、挑戦し続けているようだ。

  「オンライン・チェスは試合時間が短いから、こうしてトレーニングが終わって全体練習が始まるまでのちょっとした隙間時間にできるし、知らない相手との勝負はシンプルに楽しい」 。日々の野球の試合でも集中して頭も使っているはずだが、休憩時間にも頭を使って疲れないのだろうか? 「野球もゲームも大好きなことだから全然疲れないよ。

チェスの試合中はものすごく集中するから逆に頭を切り替えられる」と涼しげな顔だ。

 加えてハマっているのが、ポケモンカードを集めること。コレクションには様々なタイプがあるが、「ポケモンキャラクター全1025匹を1枚ずつ集める」のを目標としている。「もう980枚くらい集めたから、あと少しなんだ。特に好きなのは第1世代の151匹で、強いて言うならカメックスが1位、おそらくミュウが2位だ。あ、ゲンガーも大好きだから、やっぱり順位はつけられないな」と笑った。

 ポケモンは幼少期から好きだったが、これほど入れ込むようになったのは野球選手の仲間たちの影響だという。ドジャースにもウィル・クラインや昨季はブルペンで共に戦いツインズに移籍したアンソニー・バンダなどつわもののポケモン・コレクターがいる。ブレーブスのクリス・セール、ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキーなどメジャー屈指の投手たちもポケモンには夢中だ。

  「自分が競い合うことが好きで、いろんなことに興味があるから、すぐ夢中になってしまうんだ。どれも楽しいから必然的に趣味が増えていくが、どれかを辞めようとは思わないな」

 賢い投手だと言われる所以は、この絶え間ない好奇心と探究心にありそうだ。

(村山 みち)

編集部おすすめ