◆第108回全国高校野球選手権和歌山大会 ▽2回戦 南部高龍神分校4―3桐蔭(16日・紀三井寺公園野球場)

 龍神旋風だ! 11日の1回戦で本校の南部を撃破して“本校分校対決”を制した南部高龍神分校が、2回戦で夏の甲子園出場20度で選手権大会に第1回から参加している全国15校しかない“皆勤校”の名門・桐蔭を破った。

 昨夏の2回戦(初戦)で桐蔭に4―5で敗戦。

序盤にリードされ、4回までは桐蔭の好投手、内田悠斗(3年)に完全投球を許したが林達也監督(38)から「何のために1年やってきたんだ。自分のスイングを信じてやれ」とゲキに奮起。5回に浜畑智也(3年)、与座勇人(2年)のタイムリーなどで3点を挙げ逆転。投げては右腕・岡崎夏楓(3年)、サイド右腕・橋本義翔(3年)、左腕・金崎敦生(3年)とタイプの異なる3投手で継投。金崎が負傷降板した1点差の8回2死満塁のピンチでは1年生右腕・松本雄二郎エルヴィスが緊急登板。後続を抑えて締めくくった。

 エルヴィスは「緊張して手が震えていたけれど、自分のピッチングができた」と笑顔。崎山晴紀主将(3年)は「去年はヒットを打てなくて、相手のエラーから得点することしかできずに太刀打ちできなかったけれど、今年はヒットを打って自分たちで1点を取りに行こうという野球を目指していて、その通りに得点できたことが成長だと思います」と話した。

 3年半前に、林監督が就任した時は部員は5人だった。3年前の23年夏は部員10人で8強入りするなど着実に力を付けてきた。全校生徒34人中、24人は野球部員。地元・田辺市龍神村出身の選手は崎山主将ただひとり。

大阪や兵庫などからやってきた他の選手は寮生活を送っている。

 林監督は「野球で村を盛り上げないと。地域で高校生はこの子たちしかいないんです。野球部がなくなると高校生のともしびが消えちゃうので頑張りたい」と言う。3年ぶりの2勝からさらなる高みを目指し、龍神の夏が熱くなる。

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