◆第108回全国高校野球選手権大会第8日 ▽2回戦 拓大紅陵1―0佐賀商(12日・甲子園

 絶え間なく小雨が降り注ぐ中、偉大な父は息子の雄姿をスタンドから見守り続けた。佐賀商が1994年夏の甲子園で優勝した際の中堅手で、立花孝紀捕手(3年)の父・和幸さん(50)だ。

 同校が甲子園に出場する度、必ず応援に駆けつけるという和幸さんもこの日は「今までで一番緊張しています」と、苦笑い。しかし、同じユニホームに袖を通し躍動する息子に「母校で甲子園に出てくれたのがうれしい。母校で出た子はなかなかいない。誇りに思います。すごいうれしいです」と、目を細めた。

 孝紀は父の背中を追うように中学3年の2学期には同校への進学を決断。惜しくも聖地での勝利には届かなかったが「父は偉大な存在だなと改めて実感した。(良いプレーを)見せられて本当に良かった」と、充実の汗を流した。将来は「もう一度、佐賀商業を全国優勝させられる監督になりたい。子供たちにこの経験をつなげていけたらな」と母校の監督を目指すつもりだ。和幸さんも息子の夢に「全力応援です!」。悔しさを胸にしまい、未来の佐賀商ナインのために歩み始める。

(今井 隆太郎)

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