暫定2車線区間が長い!「常磐道」300km

 外環道から宮城県までの約300kmを結ぶ常磐道。2015年3月の全線開通から11年が経ちました。

茨城県や福島県浜通りの動脈としてだけでなく、仙台東部道路や仙台北部道路と一体となることで、東京方面-仙台間で東北道のバイパスとしても機能しています。

【いまドーなってるの?】これが「常磐道 4車線化」の現状です(地図/画像)

 NEXCO東日本によると、全線開通後の常磐道は東京方面~仙台方面における移動の約4割を分担しているといいます。東北道と比べて線形もよく、冬の雪による通行止めも少なく、渋滞も比較的少ないことから、ゴールデンウイークなどの多客期にはNEXCO側も「常磐道の方が早い場合がある」と利用を推奨しているほどです。

 実際、外環道から仙台付近までの距離も、東北道経由が324km(川口JCT~仙台南IC)に対し、常磐道経由が311km(三郷JCT~仙台若林JCT)と若干短いです。しかし、カーナビやGoogle Mapsなどで常磐道が推奨されることはほとんどありません。

 なぜなら、福島県内の暫定2車線区間が長く、最高速度が70km/hに制限されるため、通常は所要時間で東北道のほうが20~30分は早いと出るからです。

 常磐道の終点は当初「福島県いわき市」で、磐越道と組み合わせて東北道のバイパスとして機能していました。いわきから仙台までは後から追加された区間で、全線開通時はいわき中央ICから岩沼IC(宮城県岩沼市)までの128kmが暫定2車線でした。

 しかも、場所によっては2000年代はじめの公共事業縮小のあおりを受け、あらかじめ4車線分の施設が確保されずに必要最小限で開通したところもありました。

 それから順次、4車線化が進められ、いわき中央IC~広野IC間27kmと、宮城県内の山元IC~岩沼IC間14kmは4車線化によって最高速度が100km/hに引き上げられました。残り87kmには必要な箇所に付加車線が設けられたものの、それでは最高速度が引き上げられません。

 その後、4車線化事業区間は追加され、2026年現在は広野IC~ならはスマートIC間(約5.6km)、浪江IC~南相馬IC間(約1.9km)、相馬IC~新地IC間(約6.0km)、山元南スマートIC~山元IC(約5.5km)の4区間で事業中となっています。

それでもまだ、60km以上の暫定2車線区間が残ります。

 2026年度には、関東側で東関東道(水戸線)の全線開通が予定されており、外環道から茨城県水戸までのあいだで常磐道のバイパスともいえるルートがつながります。それ以北の常磐道も交通量が増えることが考えられますが、全線4車線化による時間短縮への道のりは、まだまだ遠そうです。

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