ココを撫でると大抵の猫が至福の顔で喜ぶ!猫の体の中には、そんな場所があります。また、そこはダメっという場所も。
猫との距離をなかなか縮められないという人は、触り方が間違っているのかもしれません。
撫でて喜ぶ場所や撫で方のコツ・タイミングをしっかりと予習して、猫の信頼度をUPさせてみましょう!
撫でると猫が喜ぶ場所&猫が撫でて欲しくない場所とは?
人が優しく撫でると、猫は喜んで喉をゴロゴロ鳴らす。そんなイメージがありますよね。
実際体の外から触られるだけで、猫の脳内でエンドルフィン(幸福感をもたらす物質)を出すシステムが活性化するのだそうです。
ただし、その喜びも場所によりけり。撫でる場所によって、猫の態度は大きく変わってしまうんです。
撫でると猫が喜ぶ場所は?
上の動画のように、適切な場所を上手に撫でると猫は目を細めてご機嫌な表情に!見ている人間の方も嬉しくなってきますね。猫をこんな顔にさせる場所は、次の5ヶ所です。
頭
猫が心地よく感じるポイントの1つが頭です。
猫は自分の舌を使ってグルーミングを行う習性がありますが、単に毛をキレイにしているだけでなくリラックス感も得ています。
ところが、頭の上部に自分の舌は届きません。だから、親しい猫仲間同士のアローグルーミング(ほかの猫をグルーミングすること)では頭を舐め合うことが多いのです。
自分でケアしにくい猫の頭、耳の間から首の方向に向かってゆっくり撫でてあげましょう。細かな毛が密集している耳の後ろを掻いてあげても喜びます。
顔
猫の顔部分も自分で舐められない場所です。
また、左右の頬や額にはフェロモンを出す臭腺があり、マーキングではここをこすりつける行動を取ります。
逆にこの部分を撫でられることも好きで、嬉しいとなおのこと自分からこすりつけてきます。
ニオイが相手につくことで安心感を得られるようです。指の腹でマッサージするようにほぐしてあげましょう。
ただし、顔には目や口、ヒゲなど猫にとって大切な器官が揃っています。十分な信頼を得てないうちは顔に触ることを嫌がる猫もいるので、無造作に手を伸ばさないようにしてください。
首回りや顎下
同じく自分の舌を伸ばせないのが首回り。特に首輪をしている猫だと足で掻くことも十分にできません。
基本的には頭から胴体の方向に向かって、両手の指を使い撫でてあげましょう。指で挟んでほぐすのも心地よく感じるようです。
そして、顎下も臭腺があるポイントです。その上痒くなりやすい場所でもあるので、顎を撫でる時は指先に少し力を入れてあげてください。
口下から首へ向かって撫でたり指を往復させて掻いてあげると、気持ちよさそうにうっとりした表情をします。
背中
猫によって反応が分かれるのが背中です。面積が広くて人にとっては手の平を当てやすい場所ですが、猫にとっては「ぜひとも撫でて!」という積極的な場所ではないようです。
でも、ゆったりくつろいでいる時に撫でてあげると、落ち着いた表情を見せる猫もいます。撫でる時は背骨に近い位置を意識し、首からお尻の方向に向かって手を滑らせましょう。
尻尾の付け根
更に、猫で反応が違うのが尻尾の付け根あたり。尻尾の付け根はやはり臭腺があるところであり、また神経が集まっている場所でもあります。
触られることに大きな快感を覚える猫と、敏感になって拒否せざるを得ない猫と両方いるのでしょう。
触るのが大丈夫な猫だと、撫でるだけでなくトントン叩くようなタッチにも気持ちよさを感じるようです。
猫がどちらのタイプかわからなければ、まずは背中を撫でつつ様子を見てください。
逆に猫が撫でて欲しくない場所は!?
うっかり猫が撫でて欲しくない場所に触れてしまったら、さっきまでのかわいらしい態度は豹変!こちらの動画のようになってしまいます。
猫が撫でて欲しくない場所も知っておきましょう。
足
猫は4本の足に触れられることを嫌います。
そうっと前足に指を伸ばしても、引っ込めて遠ざけることが多いはず。ましていきなり後ろ足に手を出そうものなら、攻撃的な行動に出かねません。
もし猫が足を掴まれたら、いくら運動神経がよくても身動きが取れなくなりますよね。
こちらに足を掴むつもりが全くなくても、動きが制限される危険性をとっさに察知して避けてしまうのです。
尻尾
猫の尻尾も、触ると怒りをかいやすい部位です。激しくふくらんだりピンと立ったり、あるいはゆらゆらと揺れたり。
表情豊かな猫の尻尾には、骨を中心に筋肉がつき尾骨神経が通っています。
この神経は下腹神経や骨盤神経など大事な神経と繋がっていて、尻尾の部分に何か重大な問題が起これば排泄や歩行にも影響を及ぼしかねません。
ですから、尻尾に触れてくるものには敏感にならざるを得ないのですね。
お腹
モフモフのお腹に触るのも要注意です!骨格で守られている背中に対し、お腹の部分の内側には大切な内臓が詰まっています。
この弱点を攻撃され傷つけられたら、命の危険にもかかわります。
だから、猫は本能的にお腹を守ろうとし、撫でられることも嫌がるのです。それに、グルーミングでは自分の舌が十分に届く範囲です。
特に野良経験の長い猫だと、怒りをむき出しにしてくるかもしれません!
猫が撫でて欲しい時に撫でるとより好感度アップ!
これで猫を撫でる場所についてはバッチリです。ところが、気分屋の猫のこと。撫でたからといっていつも必ず喜ぶわけでありません。
ポイントは、タイミングを人間の都合ではなく猫に合わせること。より好感度を上げたいなら、猫が撫でて欲しいなと思っている時にすかさず撫でることが大事なんです。
猫が撫でて欲しいと思っている時の仕草!
猫が撫でて欲しいタイミングって、どんな時なのでしょうか。猫の仕草に注目すれば、それがわかります。
猫がこんな仕草をしていたらチャンス!まさに今が、撫でて欲しいと思っているその時です。
- 猫の喉がゴロゴロ鳴ってる時
- 頭や体をこすりつけてきた時
- 膝の上に自分でのってきた時
- 目の前でゴロンと横たわった時
撫でてもOKなのは、基本的に猫がリラックスした気分の時です。食欲が満たされて機嫌がよく、ちょっとまどろんでいる時や甘えたい気持ちの時に撫でると身をまかせてくれます。
更によりよいタイミングは、撫でて欲しいという要求が猫の方からあった時。上のようなサインがあったら、猫の要求に応えてあげましょう。
よい気持ちにさせてくれたあなたの株もうんと上がるというものです。
撫でて欲しくないタイミングとはどんな時?
反対に、撫でて欲しくないタイミングも猫の様子で読み取れます。こんな時の猫を撫でるのはNG。喜ぶどころか大きな反感をかってしまいます。
- ご飯を食べている真っ最中
- 遊びに夢中になっている時
- 一心にグルーミングしている時
- 怒りや恐怖を感じている時
猫が何かの行動に一生懸命になっている時は、そちらが優先。撫でたところで、「邪魔すんなよ!」と言わんばかりの態度を取ります。
また、怒りや恐怖、驚きなど負の感情が勝っている時も同様で、それを人間が容易になだめることはできません。
撫でるの禁止!のサインがわかりやすいのは、尻尾の状態です。ボワッと明らかに膨らんでいるのは、驚きや攻撃の気持ちを持っている時。
また、尻尾をパタパタ左右に振って不機嫌な時や後ろ足の間にしまいこんで恐怖を感じている時も、決して撫でようなんて考えないようにしてください。
猫がお腹を見せて寝転がっている時
勘違いしやすいのが、猫がお腹を丸出しにして寝っ転がっている時です。
お腹をこちらに向けているのだから、飼い主さんとしては当然ソコを撫でてほしいのかと思いますよね。
ところが、いざ撫でようとして気安く触ると、途端に猫の機嫌が悪くなってしまいます。手を蹴ったり噛みついたり、驚くほど攻撃的になる猫が多いんです。
これって、どういうことなんでしょうか?
まず、体の構造として弱点であるお腹をさらけ出すのは、無防備な状態です。それだけ飼い主さんやその環境に気を許しているという証拠なんです。
ただし、そこに触るとなると話は別。身を守るという本能がさっと蘇ってきてしまうのですね。
でも、深い信頼関係にあると、撫でさせてくれる猫もいるようです。
ちなみにうちで飼っている猫もほんの少しならOKですが、遠慮なく撫で回していると鋭い蹴りがビシバシ飛んできます。
猫を撫でる時に気をつけることやコツは?
場所やタイミング以外にも、猫を撫でるのにはコツがあります。次のようなことに気をつけて、猫との親密度を高めましょう!
慣れていない猫には手を下の方から出す
子猫や野良、まだ仲良くなっていない猫を撫でる時には、手を下の方から出すようにしてください。
猫は本能的に高い位置から近寄ってくるものを警戒します。自然界であれば、大型の鳥類など上方から狙う天敵もいるわけですからね。
予告なく上から触ると、こちらに攻撃する気持ちがなくてもいきなり反撃に出るかもしれません。
毛の生えている向きに合わせて撫でるのが基本
基本的には猫の毛の生えている向きに合わせて撫でてあげましょう。
猫の毛は、皮膚の保護や適度な空気を含んで体温調節するという役割を担っています。逆向きに撫でて毛が逆立つと、猫は落ち着かない気持ちや不快感を抱いてしまいます。
場所によって掻いたりマッサージしたりするのを好む猫もいますが、慣れて猫の好みがわかってくるまでは毛に逆らわず撫でてください。
猫が満足したら撫でるのをやめる
猫が撫でるのに満足したら、そのタイミングでやめましょう。
過剰に撫でていると猫はイライラや不快を感じてきて、攻撃に転じることもあります。猫には珍しくないふるまいであり、「愛撫誘発性攻撃行動」なんていう専門用語もあるくらいです。
撫でていた方としては唐突に思えるかもしれませんが、多くの猫は事前にサインを出しています。
- 尻尾を振り始める
- 耳を後ろに寝かせる
- その場から離れようとする
こんな様子が見られたら、もう十分なんだと理解してあげてくださいね。
猫には、撫でると喉を鳴らして喜ぶ場所とそうではない場所が存在します。
頭や顔、首回りなどを適切なタイミングで撫でると、猫は大喜び。よいコミュニケーションが取れ、撫でてくれる人との信頼関係もより強くなっていくでしょう。
猫の機嫌がよい喉のグルグル音は、人間の健康や幸福感にもよい影響があるとわかっています。
猫を撫でる場所やコツをしっかりマスターして、猫も人もお互いに幸せな時間を満喫できるとなによりですね。