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エレガントな毛にもの言いたげな瞳が魅力的なシャンティリー。でも、この素敵な容姿から品種名がパッと浮かんでくる人は少ないかもしれません。
有名なところでは、飼い主さんとおしゃべりする様子がテレビなどに何度も取り上げられている人気のしおちゃん!こんな猫を飼ってみたい、と画面に見入ったことはありませんか?
今回はシャンティリーの値段や特徴、性格などを幅広くまとめましたので、参考にしてくださいね。
目次
シャンティリーの歴史や特徴は?
まずはシャンティリーがどういった猫なのか?というところから始めましょう。日本ではよほどの猫好きでなければ、なかなか頭に浮かんでこない品種名です。
シャンティリーは複数の名前を持つ猫!
アメリカでシャンティリーという品種が誕生してから、約半世紀。この年月の間、同じ猫に複数の名前がつけられています。
- フォーリン・ロングヘア(Foreign Longhairs)
- ティファニー(Tiffany)
- シャンティリー(Chantilly)
なぜこんなことになったのかといえば、繁殖が順調ではなくそのつどブリーダーも変わっている、という事情があります。
1.フォーリン・ロングヘア(Foreign Longhairs)
1970年代、最初に登録された名前はフォーリン・ロングヘア。ブリーダーのジェニー・ロビンソンが手に入れた2匹の猫が元になっています。
猫は、彼女がニューヨークで不動産を入手した時についてきたおまけ!?だったとか。2匹もその子猫たちも美しいチョコレートブラウンの毛を持っていました。
2.ティファニー(Tiffany)
猫の繁殖は、フロリダのブリーダーであるシギュン・ランドに引き継がれることになります。それを機にもっと魅力的な名前で登録を、と改められたのがティファニー。
ですが、品種の登録件数が減り、一時は絶滅同然となってしまいます。
3.シャンティリー(Chantilly)
シャンティリーの名で登録したのは、カナダのトレイシー・オラース。地主から譲り受けた猫をその特徴からティファニー(Tiffany)の存続に使うことにします。
しかし、ようやく繁殖がうまくいき始めた頃、先にイギリスでティファニー(Tiffanie)という猫が確立していました。その猫との混同を避けるため、登録名称を変更したのです。
シャンティリーの特徴はこの4つ!
シャンティリーの特徴は、半世紀前から続いているものも変化しているものもあります。代表的な特徴は以下の4つです。
- 毛の長さは手入れしやすいセミロング
- チョコレートから展開したさまざまな毛色
- アーモンド形の大きな目
- 小鳥がさえずるようなかわいい鳴き声
シャンティリーの毛の長さは、優雅な印象を与えるセミロングです。
後ろ足や尻尾にまでふっさりとした毛が生えそろっていますが、アンダーコートが生えていないタイプなので抜け毛は少なめ。長さで心配するほど頻繁な手入れは必要としません。
- アンダーコート…猫に生えている2種類の毛のうちの1つ。内側に生える柔らかな毛。
品種登録が始まった頃は毛のチョコレートカラーが大きな特徴でしたが、現在ではほかにブラックやブルー、シナモン、ライラック、フォーンなどの色が認められています。
成猫に見られるような美しい毛の状態に至るには、2~3年ほどかかります。
アーモンドに似た形の目は大きく、多く見られるのはイエローやゴールド、琥珀などの色。年数がたつほどに輝きが際立ちます。
そしてシャンティリーの最大の特徴が、高くてかわいらしい鳴き声です。まるで小鳥がさえずるよう、とよく表現されています。
シャンティリーはおしゃべりできる⁉︎人気のおしゃべり猫「しおちゃん」
この動画で猫らしくない見事な発音を披露しているのが、しおちゃんです。飼い主さんとおしゃべりしている可憐な様子が人気となり、テレビや雑誌などに何度も取り上げられています。
あるテレビ番組で紹介されたしおちゃんの品種が、シャンティリー。セミロングの毛に大きな目、そして高くてかわいらしい声という特徴があてはまっていますよね。
実際にはしおちゃんは、飼い主さんが当時住んでいたシアトルのアニマルシェルターから引き取ってきた猫なのだとか。意外にも男の子で、もとは迷い猫なのだそうです。
得意な言葉は、おかえり!、ふたりのじかん、おきゃん、いわない、ちがう、などなど!とても上手に飼い主さんとコミュニケーションする姿には、ただただ感心するばかりですよね。
シャンティリーの子猫の値段や販売価格の相場が知りたい!
かわいらしい声の猫とおしゃべりできる生活。猫好きなら誰だって憧れてしまいますね。シャンティリーは一体いくらで購入できる猫なのでしょうか?
販売価格の相場を調べてみたのですが、実は日本での明確な金額を見つけることはできませんでした。
繁殖の道のりが決してなだらかとは言えなかったシャンティリー。今も世界的に希少な品種であることに変わりはありません。
もちろん日本での状況も同じ。気軽に購入できる猫ではないのです。
シャンティリーはブリーダー、里親、ペットショップのうちどこから買うことができる?
日本での価格情報が見当たらないシャンティリー。では、シャンティリーを日本で買いたいという願いは叶えられないのでしょうか?
ペットショップやブリーダーで巡り合える可能性はとても低い
日本で猫を引き取りたいと思ったら、選べる方法は3つです。ですが、シャンティリーの場合、その3つのどの方法でも巡り合える可能性はとても低いのです。
3つの方法とは、販売店舗であるペットショップのほか猫を育てているブリーダーでの購入や里親制度を利用すること。
でも、現時点の日本では、シャンティリーの血統種を扱うブリーダーがほぼいない状況です。ということは、当然ペットショップにも流通するわけがありません。
里親募集に出るシャンティリーも同様です。ただ、血統種に強くこだわらなければ、似た雰囲気の猫が見つかるケースはあるかもしれませんね。
海外からの輸入なら希望の光が見えるかも!?
シャンティリーの出身地は日本ではなく海外。では、海外なら購入できるのでは?と思い至った人もいるかもしれません。グッドアイディアです。
海外でもシャンティリーがレア猫であることに違いありませんが、希望の光は見えてきます。
海外のシャンティリー価格を探してみると、見つかったのが400~600ドルという金額。思ったより手の届きやすい価格帯です。
ただ、外国から日本まで運んでもらうことを考えると、それだけの支払いでは収まりません。
このような計算となり、結果的には高額となってしまうんですね。十分な予算を準備して、信頼できる輸入代行業者などにあたってみてください。
シャンティリーってどんな性格なの?
はるばる遠いところからやってくるシャンティリー。実際に同じ家で暮らしてみるまで、飼い主さんとの相性がよいかどうか判断がつきにくいですよね。
そんな心配を取り除いておくためにも、シャンティリーがどんな性格をした猫なのか知っておきましょう!
シャンティリーは人の膝の上が大好きな穏やかな猫
シャンティリーはもめごとを好まない穏やかな性格の猫です。大好きな飼い主さんの膝の上でゆったりと時間を過ごすことを喜びます。
慣れ親しんだ部屋で暮らすことはもちろん、仲の良い人と旅に出かけるのも苦にならない方です。子供から高齢者までさまざまな年代の人と親しく付き合えますよ。
体を動かして遊ぶのが好き!活動的でもあるシャンティリー
シャンティリーは、穏やかではあってもすごくおとなしいわけではありません。適度に体を動かすことも好むバランスのよいタイプです。
飼い主さんがおもちゃやキャットタワーなどを用意してあげると、大いに喜んで活用してくれますよ。もちろん飼い主さん自身が相手をしてあげるのも大歓迎でしょう!
シャンティリーはひとりぼっちが苦手な寂しがりやさん
シャンティリーの性格には寂しがりやなところがあります。飼い主さんから注がれる愛情にしっかり応える方だけに、ひとりぼっちの時間が苦手です。
少々の留守番なら可能ですが、あまり長く放っておかれるとストレスを感じてしまいます。しばらく留守にして帰宅した後などは、意識してかまってあげるとよいですね。
シャンティリーの人気な毛色は黒!それ以外にはどんなカラーがあるの?
現在のシャンティリーには、もともとのチョコレートブラウンに加えてそれ以外のカラーの猫もいます。優美な印象は変わらないものの、どのカラーの子もそれぞれに魅力的です。
黒
シャンティリーで最も多く見かけるのが黒い毛色の猫で、ダントツの人気を誇っています。おしゃべり好きのしおちゃんもこの色ですね。
イエロー系の目をよりくっきりと鮮やかに目立たせる色で、愛嬌ある表情に見えます。
チョコレートブラウン
品種誕生の頃はこの色だけだった、というチョコレートブラウンです。深くツヤのある色合いは「チョコレート好きの喜び」と言われているほど。
根強い人気で、黒に次ぐ割合を占めているようです。
ブルー
珍しいところでは、ブルー(グレー)の毛色のシャンティリー。長めの毛が豪華でありながら、落ち着いた色で上品にも見えますね。
クリーム
こちらもシャンティリーの中では少数派であるクリームカラー。たっぷりと贅沢な毛並みなのに柔らかな雰囲気で、疲れがちな気持ちも和ませてくれそうです。
シャンティリーの平均体重、平均寿命はどれくらい?
シャンティリーを飼うにあたっては、少しでも長い期間をともに過ごせるよう十分な健康管理を行っていきたいもの。
平均体重や平均寿命の情報は、さまざまなことを判断する目安となります。
シャンティリーの平均体重は3.2kg~5.4kg
シャンティリーの平均体重は、オスとメスそれぞれ次のような範囲内です。
オス | メス |
---|---|
3.6kg~5.4kg | 3.2kg~4.5kg |
一般的な猫と大体似たような体重と考えてよいでしょう。時折体重を測って成長ぶりを確認し、成猫となってからは肥満や痩せすぎとなっていないかチェックしてみてください。
シャンティリーの平均寿命は12年前後
シャンティリーの平均寿命としては、このような情報があります。
一般的な猫の10年~15年という数字からすると、少し短めの寿命です。
ただ、シャンティリーそのものは統計を取るのに頭数が少ないため、この数字は交配に利用されたソマリやチンチラ、ネベロングなどの情報を元に導き出されたものです。
実際に飼ってシニアに近づくほどに慎重な健康管理をしていけば、この年数以上に長生きすることも十分考えられます。
シャンティリーを飼う時に重要な3つの注意点!
世界的にもレアな猫シャンティリー。ほかの猫と同じような飼い方で大丈夫なのか気になりますね。飼う時に注意したいのは、次のようなことです。
定期的に耳のケアを行っていく
シャンティリーの耳を時折チェックして、汚れているようならケアしてあげてください。猫によって耳垢の多さは異なりますが、シャンティリーは耳垢が溜まりやすい方です。
ガーゼやコットンにぬるま湯か専用クリーナーを含め、優しく耳の内側を拭き取ってあげましょう。外耳炎などのトラブルを防げます。
週1回ペースでブラッシングする
シャンティリーの毛のケアとしては、週に1回程度のペースでブラッシングをしてあげましょう。
長めではあるものの、シャンティリーの毛はアンダーコートのないシングルコート。抜け毛の量が少なめなので、毎日ケアをするほどではありません。
でも、皮膚マッサージによる健康や毛のツヤなど、ブラッシングのメリットが多いのも確かです。休日にのんびりブラッシングしてあげると、互いに癒やしの時間となりますよ。
長時間の留守番をなるべく避ける
シャンティリーだけで留守番させる時間について、注意を払っておきましょう。長時間や頻繁な留守番は、ひとりぼっちが苦手なシャンティリーにとってストレスとなりかねません。
家族と連携を取ってなるべく留守番の時間を減らす工夫をし、家に戻った折にはしっかりと相手をしてあげるとよいですね。
シャンティリーを飼うのに向いている人はこんな人!
日本では滅多に出会うことのないシャンティリーですが、ごく一般的な猫と同じように飼えそうですね。特に向いているのは、次のような人です。
- 猫とおしゃべりしたい人
- 音を気にしなくてよい環境の人
- 家族の人数が多い人
- ほかの猫や動物と一緒に飼いたい人
小鳥のようにさえずるという高い声はシャンティリーの魅力の1つです。愛情を持って語りかけられる人なら、日々猫とのおしゃべりが楽しめるでしょう。
ただし、住まいについては、声が隣りに響かない環境の方がよいですね。
人数の多い家族やほかに飼っている動物が既にいる人でも大丈夫。
シャンティリーはさまざまな年代の人、動物たちと問題なく付き合っていける性格である上、寂しがりやなのでむしろ家族が多い方が好都合です。
繁殖の歴史から何度も名前を変更することになったシャンティリー。現在でもティファニー、あるいはシャンティリー・ティファニーとも呼ばれることがあるレアな品種です。
日本で入手するのは簡単ではなく、シャンティリーを飼いたい場合は海外輸入が願いを叶える手段となります。
でも、おしゃべり上手なしおちゃんの飼い主さんは、猫の種類についての質問に対しブログでこんなことを語っています。しおちゃんはもと迷い猫。猫のかわいい性格は、愛情次第…。
あなたの愛情に応えてくれる猫は、案外身近な場所で見つけられるのかもしれませんよ。