2026年7月6日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国政府が国家安全保障を名目にハイテク人材や資本の海外流出規制を強化していることを報じた。

記事は、中国国家発展改革委員会が4月27日、米国メタ・プラットフォームズによるAIスタートアップ企業Manusの20億ドル(約3200億円)での買収を阻止したと伝えた。

Manusは中国で起業した後拠点をシンガポールに移転していたにもかかわらず、中国当局が常に管理下に置いていたと伝えた。

また、英紙フィナンシャル・タイムズの報道として、中国の関係当局がManusの共同創業者である肖弘(シャオ・ホン)氏と季逸超(ジー・イーチャオ)氏の2人の出国を一時制限し、北京へ呼び戻したことにも言及。グローバル展開を図る中国系起業家にとって、今回の買収阻止が大きな警鐘となったと評した。

記事は、中国による投資統制の再強化によって、「中国系」という背景を隠すためにシンガポールを足がかりにする「シンガポール・ウォッシング」という戦略が危機に直面していると指摘。中国の投資銀行・尚信資本の沈萌(シェン・モン)氏が、中国とのつながりを断ち切らない限りこの運営モデルを選択することはもはや不可能だと分析したことを紹介している。

さらに、中国当局が資本や人材の移動を国家安全保障の総合的措置に従わせる方針を強めており、技術専門家の海外派遣やサービス提供までもが中国の管理下に置かれていると説明した。

そして、中国EU商工会議所のイェンス・エスケルンド会長が、中国当局の規定における曖昧な表現がビジネス上の意思決定を違反と解釈されるリスクを高めており、「政治的な指令をビジネス活動に押し付けるための強要ツールになりかねない」と警鐘を鳴らしていることを伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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