中国メディアの参考消息によると、香港メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、中国について「人工知能(AI)とロボットのブームを背景に、過去5年で最多となるユニコーン企業が誕生した」とする記事を掲載した。
記事は、「ユニコーン企業とは評価額が10億ドル(約1620億円)以上の未上場企業を指す」とし、スタートアップ データベースの「ITJuzi」の報告書によると、中国では2026年上半期に67社の新たなユニコーン企業が誕生し、21年下半期の76社以来の最多を記録したと伝えた。
そして、「その勢いは、AIとロボットという二つの最先端産業に集中しており、これらで全体の53%以上を占めた」とした上で、電気自動車(EV)などの新エネルギー車やバイオ医薬品、オンライン消費者向けビジネスなど多岐にわたる分野に大型のスタートアップが存在した21年から22年にかけての局面とは異なると指摘した。
記事によると、ここ半年間で最も注目されたのが、杭州を拠点とするAI企業のDeepSeek(ディープシーク)だ。初の外部資金調達を完了し、評価額は約4000億元(約9兆6000億円)に上った。一方で、新たなユニコーン企業の約78%は評価額が10億~20億ドル(約1620億~3240億円)の範囲にとどまっている。半数近くにあたる32社が過去3年以内に設立された企業で、ディープシークを含む14社は23年に設立された。この時期は、OpenAIが22年後半に「ChatGPT」を公開し、世界中の起業家の間で生成AIへの情熱に火が点いたことを受けて、大規模AIモデルの開発が急増した時期と重なっている。
記事は、「今年、有力企業や著名な起業家の支援を受けた一部の企業が、急速なペースでユニコーン企業の地位を確立した」とし、その例として、アリババグループの元社員で大規模言語モデル「Qwen」の技術リーダーを務めた林俊暘(リン・ジュンヤン)氏が立ち上げた卜拉格(Bulage)が設立からわずか1カ月でユニコーン企業となったことや、中国のロボット大手、智元機器人(AGIBOT)の支援を受けるロボットハンドメーカーの臨界点(AGILINK)が設立から5カ月足らずで評価額が10億ドルに達したことを紹介した。
記事によると、ITJuziは報告書で「一部のスタートアップの評価額は、実際の事業面での検証結果よりも、チームメンバーの持つプレミアムや市場の期待に基づいている」と警鐘を鳴らし、「急速に台頭したこれらのライトニング・ユニコーンが、1~2年以内に商業化への期待に応えられるか、そして市場の飽和が評価額の調整を招くことになるのか、その行方はまだ見通せない」と述べている。(翻訳・編集/柳川)











