2026年7月19日、北米華字メディア・加美財経は、中国の人工知能(AI)企業・月之暗面が16日に新モデル「Kimi K3」を発表したことへの業界内の反応について報じた。

記事は、7月末までに完全なオープンソース化を予定しているKimi K3のパラメータ数が2兆8000億に達し、現時点で世界最大規模のオープンソースモデルになると紹介した。

また、月之暗面が公表したテスト結果として、Kimi K3は多くのプログラミングおよびエージェント関連のベンチマークでAnthropicの「Opus 4.8」やOpenAIの「GPT-5.5」を上回ったとしたほか、同じく中国企業である智譜AI(Z.AI)が発表した「GLM-5.2」も、特にプログラミング能力の面で米主要モデルを上回っており、中国のAI技術力の底上げを印象づけたと伝えた。

その上で、証券大手ジェフリーズのアナリストがKimi K3の発表を「予想外のブレークスルー」と評し、JPモルガンのデータアセット・アルファチームも市場の反応について昨年のDeepSeekショックになぞらえ、「DeepSeek 2.0的な懸念」と総括したことに触れた。

そして、低コストな中国製モデルの台頭により、米大手テック企業がAIデータセンターや半導体に投じてきた巨額投資の回収見通しについても投資家の間で再評価が進んでいると指摘した。

記事は、Kimi K3の発表を受けて17日にはアジア市場で株価が大きく変動し、OpenAIの主要株主の一角を占めるソフトバンクグループや日本の半導体メーカー・キオクシアホールディングスの株価が下落したほか、中国国内でもライバル企業のZ.AIとMiniMax Groupが大きく値下がりしたと伝えた。さらに、米国市場でもフィラデルフィア半導体指数が下落したと報じた。

このほか、中国AI企業の評価額は依然として米同業他社に比べて低い水準にあるものの、技術力の向上と投資家需要の高まりを受け、ここ数カ月で急速に上昇している企業が相次いでいると紹介。Anthropicで国家安全保障政策を統括するタラン・チャブラ氏が「AIモデル分野で米国が中国に対して持つ優位性はすでに6~9カ月程度にまで縮まっている可能性がある」と分析したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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