2026年7月22日、中国メディア・第一財経は、トランプ米大統領が後発医薬品に対して2年後から100%の関税を課すと表明したことを受け、中国の医薬品輸出への影響について報じた。

記事は、トランプ大統領が21日、米国に輸入されるすべての後発医薬品について、8月1日から2年間はゼロ関税とした上で、2年経過後は100%の関税を1年間課し、その後さらに200%まで引き上げることを明らかにしたと紹介した。

そして、政策の狙いが後発医薬品の生産を米国内に回帰させることにあり、期限内に回帰できなかった企業は関税による制裁を受けるとする一方、特許薬やブランド薬、イノベーティブ医薬品については、既存政策の効果が良好として現状を維持する方針だと伝えた。

記事はその上で、中国の対米医薬品輸出への影響について考察。現状で輸出の中心となっているのは関税対象外の原料薬(API)で、2025年の輸出額が医薬品製剤の3.5倍に上るとした。また、関税対象となる後発医薬品を含む医薬品製剤の対米輸出はすでに関税の影響でほぼ横ばい状態であるとした。

また、中国の医薬品分野の国際協力に関わる研究者が「グローバル市場、とりわけ米国医薬品市場は中国産原料薬に大きく依存しており、代替を急げば薬価の急騰と供給不足を招く」と解説し、医薬品輸出全体では中国が強い立場にあるとの見解を示しつつ、後発医薬品輸出に限れば「短期は制御可能でも中長期は圧力を受ける」と指摘したことを伝えている。

記事は、この研究者が米国の関税政策そのものにも不確実性が大きく、米大統領選を経た28年8月の発効を前に次期政権が異なる判断を下す可能性があると述べたことも紹介した。

さらに、米国の医療システム自体が中国産の薬品に大きく依存しているため、実際に高関税を発動すれば国内で薬品不足と価格上昇を招く恐れがあり、免除リストの作成や割引適用に転じる公算が大きいとの見方を示したことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ