最終公演に合わせ、TVerでは嵐のメンバーが出演した名作ドラマを集めた特集「ARASHI Collection」を配信。5月24日には、ラストライブの生配信を告知するCMが民放キー局5局で同時放送されるなど、ラストに向けてさまざまな仕掛けを展開しています。
ファン以外にも多くの人が注目している嵐の活動終了ですが、なぜグループはここまでの人気になったのでしょうか? この記事では、元テレビ局スタッフの筆者が、嵐がどうやって国民的人気を得たのか、改めて振り返りたいと思います。
■嵐がブレークするきっかけになったのは、ドラマ『花より男子』
1999年に結成された嵐は、同年9月にハワイの海に用意された船上でデビュー記者会見を行ったことで有名です。
メンバーは大野智さん、櫻井翔さん、相葉雅紀さん、二宮和也さん、松本潤さんで、グループ名について会見で「日本では“あいうえお”、外国では“ABCDE”。とにかく1番ということで、とにかく頂上に立ちたいということで嵐になりました」と説明。11月3日に『A・RA・SHI』でCDデビューしています。
その後も、『SUNRISE日本』『台風ジェネレーション -Typhoon Generation-』『感謝カンゲキ雨嵐』などヒット曲を発表し、若手アイドルグループとして存在感を放ちます。そんな嵐がブレークのきっかけをつかんだのは、2005年に放送されたドラマ『花より男子』(TBS系)でした。
同作では、松本さんが主要キャラクターの道明寺司を演じ、ドラマのヒットとともに大人気に。2007年放送の『花より男子2(リターンズ)』では、主題歌に『Love so sweet』が起用され、楽曲もメガヒットとなり、嵐は一気に国民的アイドルグループになりました。
その間にも、2006年に二宮さんがクリント・イーストウッド監督による映画『硫黄島からの手紙』でハリウッドデビュー。松本さんと二宮さんが俳優として結果を残したことでグループの人気が急上昇し、アイドルファン以外からも注目されたのです。
■冠レギュラー番組『VS嵐』と『嵐にしやがれ』で天下を取る
そして、最も大きな転機になったのが、2つの冠番組のスタートでした。『VS嵐』(フジテレビ系)と『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)です。嵐の5人がゴールデン帯で大暴れし、幅広い世代からファンを獲得することに成功しました。
『VS嵐』は、ゲストを招いてオリジナルの体感型ゲームで競い合う番組で、子どもからシニアまで楽しめる内容でした。メンバーのチームワークが堪能でき、家族で見られる番組として大人気になります。
一方で、『嵐にしやがれ』は、ゲストとメンバーが体当たり企画などを行う番組でした。特に、ロケでは各メンバーの特性が生かされ、現在の活動につながっています。相葉さんはこの番組でバラエティースキルの高さが証明され、その後さまざまな冠番組をスタートさせることになりました。当時、テレビ局に勤務していた筆者は直接関わってはいませんでしたが、番組制作のスタッフだったテレビ関係者に、両番組の人気について話を聞きました。
「両方とも、局を代表する番組となりフジと日テレが猛プッシュしていた。
レギュラー番組で人気を得ると、松本さんと二宮さんだけでなく、ほかのメンバーも話題のドラマや映画で次々と主演を担当。ヒット作が多くなり、個人での活躍もグループの人気向上に一役買うことになります。
■楽曲が大ヒット! 革新的なライブでファンを楽しませ続けた嵐
そして、アイドルグループらしく、楽曲のヒットやライブでも着実にファンを増やしました。『Love so sweet』の大ヒット後はライブの規模も拡大し、5大ドームツアーや国立競技場での連続公演なども開催。2009年に『NHK紅白歌合戦』へ初出場し人気を不動のものとすると、シングル楽曲も軒並みヒットを記録します。
ベストアルバム『5×20 All the BEST!! 1999-2019』は、発売から約2カ月でダブルミリオンを達成し、2019年に開催された20周年記念の5大ドームツアー「ARASHI Anniversary Tour 5×20」は日本史上最多の累計237万5000人を動員。次々と男性アイドルグループとして記録を打ち立てます。
ライブでは、松本さんが考案する演出が素晴らしく、嵐が日本で初めて取り入れたとされる「ムービングステージ」などが有名です。来場したファンを楽しませる演出ばかりで、現在まで多くの感動と伝説を作り上げてきました。メンバーのダンス、生歌も素晴らしく、アイドルという枠を超えて多くの人が「一度は見たい」と思えるライブが嵐の魅力です。
開催中の「ARASHI LIVE TOUR 2026『We are ARASHI』」の詳細はメディアで明かされていませんが、伝説になることは間違いないでしょう。
ここまで、デビューから現在まで、嵐が国民的人気を得た足跡をたどってきました。グループとしての活動が最後となるラストツアーの最終公演では、どんなパフォーマンスを見せ、どんなメッセージを発信するのか……。嵐の「ラスト」から目が離せません。
この記事の執筆者: ゆるま 小林
長年に渡ってテレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
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