先日、なかなかインパクトのあるパッケージを見つけて思わず手に取った。見慣れた「KitKat(キットカット)」の文字の下に、辛そうな唐辛子の写真がドーン。
周囲にあった商品のなかで明らかに一番目立っていた。

実はこれ、信州限定の『キットカット 八幡屋礒五郎 一味』なるもの。八幡屋礒五郎とは、長野ではほとんどの人がその名を知る七味唐辛子の老舗。創業は江戸時代にまでさかのぼり、同社の七味唐辛子といえば長野県下の家庭の食卓では定番アイテム。最近では県外のスーパーなどで目にする機会も多く、実は私も自宅で愛用中だ。

そんな老舗の一味とキットカットのコラボ。いったいどんな味なのか? 好奇心からとりあえず一箱購入してみることに。

袋を開けると、見た目には普通のキットカットと変わらない。口に入れても、最初はほとんど辛さを感じず、あれ? と思ったのもつかの間、すぐ後からじわじわ喉が熱くなってきた。ピリピリとした刺激がなんともいえず心地良い。決して辛すぎることはなく、それでいてモノ足りないこともない。甘味と辛味のバランスが絶妙で、後を引く味わいだ。


商品を販売しているネスレの方に話を聞くと、発売開始は2008年12月。ちょうど今年が善光寺の御開帳という記念の年ということもあって、八幡屋磯五郎という信州エリア独自の強いブランド(テイスト)を使った商品を作ろうと思ったのが開発のきっかけだとか。

すでに売れ行きは非常に好調だそうで、お客さんからも、
「一味とチョコが意外とマッチしている! オドロキ!」
「甘いのか、辛いのかと食べるのがドキドキでしたが、甘いチョコの後味にピリリと効いて、よい感じでした」
といった感想が届いているそう。珍しさだけではなく、味に対する評価も高い。

信州限定であることに加え、ちゃんとした箱に入っているので、お土産にも喜ばれそうだ。商品は信州エリアのサービスエリア、駅売店、お土産店(特に善光寺周辺)、八幡屋磯五郎の店舗で販売中。一箱に12枚入りで価格は840円(税込)。

甘いもの好きにも辛いもの好きにもオススメできる感じです。
(古屋江美子)
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