先日、山梨県内のスーパーで珍しいお酒を発見した。その名も「ワインの焼酎」。
しかも、ロゼと白の2種類がある。どんな味か気になったので、物は試しと白を1本購入してみた。

軽く冷やして飲んでみると、なるほど、焼酎のようにツンとくる爽やかさもありながら、ブドウの甘味もしっかり感じられる。まさにワインの焼酎と呼ぶにふさわしい、初体験の味だった。

商品を発売するのは山梨のワイナリー、シャトー勝沼。以前コネタで同社のノンアルコールワインを紹介したこともある。

開発のきっかけを担当者に聞くと、
「“ワインみたいな感じで、もっとスッキリしていて、気楽に飲めるお酒はないんですか?”というお客様の何気ない一言からスタートしました」
匠の職人たちの技術やノウハウを集め、試行錯誤を重ねた結果、まろやかで芳醇、それでいてスッキリした味わいを持つという、今までにないニュータイプのお酒が誕生した。

ところで、これ、結局ワインなのか? それとも焼酎なのか?
「麦焼酎とサトウキビの焼酎を貯蔵タンクで約半年間熟成させた後、自社製ワインと混ぜ合わせ、さらに数カ月から半年間の熟成期間を経て、瓶詰めしています。ワインと焼酎の割合は7対3です」
なんでも、ワインと焼酎の“いいとこ取り”の発想から生まれたのだとか。アルコール分は12%なのでワインと同程度。一般的な焼酎に比べて、気軽に飲めるのもいい。

飲み方のバリエーションも豊富だ。
見た目にもきれいなロゼはテイストもお洒落で、
「ストレート、オンザロックなど、飲み方はいろいろ。お好みで炭酸水やトニックウォーター、フレッシュジュースで割っても美味しいですよ」
一方、熟成した白ワインの風味と口の中で広がるやさしい酸味と甘みを特徴とする白は、より自由な楽しみ方ができるそうで、
「スッキリした後味と“ガツン”とした主張を持ったお酒です。まずは少し冷やしたストレートやオンザロックでどうぞ。水割りやお湯割り、お茶や紅茶、ウーロン茶割りも格別です」

商品は今年の5月25日より全国の酒販店、スーパーなど酒の取扱いのある店舗にて販売中。1本720ml入りで1,260円(税込)だ。

ところで、瓶に描かれたポップな猫のイラストも目を引くが、実はこれ、“イワン”という猫のソムリエのキャラクターで、同商品の宣伝部長だそう。
「ワインが大好きで、ワインの研究家でもある、そんなイワンがきっとアナタに新しいワインの飲み方を世の中に提案してくれるはずです」

新感覚のワインの焼酎。ワイン好きも焼酎好きもぜひ一度試してみては?
(古屋江美子)
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