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置鮎さんと朴さんがいるから大丈夫

――11月23日に「トリコ」のCDアルバムが発売されるんですよね。
「トリコ ティナのグルメラジオDJ」。どんな内容なんですか?
置鮎 水樹奈々さん演じるティナがDJをつとめる、「グルメラジオ」というラジオ番組にトリコ、小松、ココがゲストで登場するんです。
――ラジオ番組という設定なんですね。
置鮎 はい、オープニングテーマの「ガツガツ!!」のテレビサイズバージョンやトリコやティナの歌、あとテレビでお馴染みの劇伴も流れます。
――あれ、ココの歌は声優の櫻井孝宏さんではなく、櫻井真一さんが担当しているんですね。
鷲尾 キャラクターソングではなく、あくまでもイメージソングなんです。だからあまりキャラクターが歌うということにはとらわれていません。
置鮎 でも僕たちも歌いたいから、今年の夏に開催されたお台場合衆国のイベント<真夏のトリコ>に出演したときに、リン役の田野アサミちゃんと「歌いたいよねー」ってっ話をしたんですよ。そしたら歌えた。(笑)。
 次は私も歌いたい! 第二弾もゲストで出してくださいよー。
――「ティナのグルメラジオDJ」はゲスト方式だからいろいろなキャラクターが登場できそうですね。

鷲尾 第一弾でココが出ましたから、次はぜひサニーにご登場願いたいですね。
置鮎 サニーが出るんだったら、妹のリンも出ないとなー。
 美食會も出しましょうよ! スタージュンとかグリンパーチとかトミーロッドとかさ! 小松ももちろん出るでしょ。それで歌う! それでね……。
鷲尾 (さえぎり)ほんとに今日は置鮎さんがいてくれてよかったと思っています。
 ちょっと、どういうことですか!
鷲尾 収録現場の話はしました?
――い、いえ。
鷲尾 現場でもいつもこうで、皆さん自由すぎて収拾がつかないんです。だいたいヤンチャをしているのが田野アサミさんや高木渉さんで、その上を行く遊び方をするのがお父さんの朴さん。置鮎さんはみんなをまとめるお母さんです。やかましい大家族みたいなんですよ。
――ははは、わかるかも。
鷲尾 みんなそうやって好き勝手できるのも、置鮎さんが真ん中にいてくださるからなんです。
バラバラに見えても置鮎さんがマイクの前にバンっと出ると、子どもたちはみんな静かになって置鮎さんにすっと注目する。収録中だから当たり前なんですけど(笑)。
 え、ちょっと待ってください。子どもたちって私たちのことですか?
鷲尾 そうです。
 でも私お父さんだもん!
鷲尾 訂正します。お父さんを筆頭にした子どもたち。
置鮎 お父さんがいちばん遊んでいるからね。
 (低い声で)そうだよ。俺、トリコが好きだからよ!
――それがお父さんのイメージなんですか?(笑)。
鷲尾 置鮎さんがいないと場がまとまらないんです。コメンタリーを録るときも置鮎さんがキュー出しをしているんですよ「はいはじまりましたー」って。朴さんはそれまで画面すら観ていない。

 何か問題が?
鷲尾 ほらね?
――はい(笑)。
鷲尾 これだけ自由な方たちがきちんとトリコの方を向いてお芝居をしている、こんなに素晴らしくありがたいことはない。
 え、ちょ、ちょっとよくわからなくなってきた(笑)。ほめられてるの?
鷲尾 もちろん(笑)。トリコたちと対立している敵キャラクター役を演じている三ツ矢雄二さんや三木眞一郎さん、石田彰さんなど、ゲストで来られている方たちはどなたもすごい方ばかり。その現場の雰囲気がどういうものなのかすぐに察知されて、「トリコ」は置鮎さんと朴さんがいるから大丈夫なんだと思ってくれる。
置鮎 なんかちょっといい話になってきましたね。
鷲尾 それらをヒントにしてこの「ティナのグルメラジオDJ」をつくっています。
――あ、そうです。CDの話ですよ。みんなどういう活躍をするんでしょうか。
鷲尾 ティナが普段通り上司の文句を言いながら(笑)、DJをやっているところにトリコ、小松、ココとゲストがやってきて、好き勝手なことをしゃべるのでティナが四苦八苦するという筋立てです。
トリコもココもかなりティナを苦しませるんだけど、実は生真面目に質問に答えようとしている小松がいちばん話が脱線する。
置鮎 ティナをかなり困らせていました。
鷲尾 そう。でも、最終的にちゃんとまとめるのはトリコ。これは、現場での置鮎さんや朴さんたちの雰囲気を反映させているんです。みんな自由気ままでありながら、締めるところはきちんと締める。それが主役であるトリコ、つまり置鮎さんです、と。うーん、いいこと言いますねえ、私。
 そういうことを言わなければいいのに! なんで言っちゃうんだろう。台なしだよー。


「だからこんな展開なんだ」って思うくらい細かい

――アニメでは現在、センチュリースープをかけてトリコとトミーロッドたちが戦っています。これからの展開は?
鷲尾 トミーロッドとの対決は相当すごいことになります。
こんなに壮絶なことになるのかと。
置鮎 原作を読んだときも思ったし、アニメでもかなり激しいっす(笑)。激しすぎるっす!
 観たときびっくりしました。やっていいんだーって。
――うわー、楽しみ。
 小松も原作とはちょっと違う展開になっていきます。
鷲尾 基本的に原作のストーリーにのっとっていますけど、トリコに対して小松がどういう思いでセンチュリースープを取りに行くのか、その覚悟を強く押し出しています。
 小松がスープに対してどういう思いを持つのか。ここから先の展開を考えると、ここをきちんとやっておかないと見せ場に繋がらないんです。
置鮎 アイスヘルでの戦いは、決着したあとにもう一度観ると「だからこんな展開なんだ」って思うくらい細かく描写されてますよ。
――「ティナのグルメラジオDJ」のような、アニメ以外での展開は?
鷲尾 この先もみなさんが驚いてくれるようなことをやろうと思っています。いろいろなところに注目してください。

 あれ、いまの締めのことばっぽいんだけど、鷲尾さんが最後のことばでいいの?
鷲尾 へ?
 だってこれ私と鮎っちの対談でしょ?
鷲尾 あれ、ふたりの対談がはじまって30分くらいで乱入してくださいって言われていたんだけど。
置鮎 なにも聞いていないです。
鷲尾 え? 誰にも説明してないの!? ひどい! どうやらエキレビ!さんに仕組まれていたらしい。
――あれ? そんなつもりではなかったんですが(笑)。いやー、楽しいお話をありがとうございます。
 えー、鷲尾さん。じゃあ仕事として会話に入ってきてたの!(笑)。
置鮎 間を伺って乱入してきたと思ったら。
 そうそう。急にプロデューサー的発言をするし。
鷲尾 なんだと思ってたんですか。私は「宣伝もしなきゃ、場も盛り上げなきゃ」って必死になってしゃべっていたんですよ!
置鮎 みんな「喋りたいんだろうな」くらいにしか思ってなかった(笑)。
 違ったんだね……。どうしよう、今日いちばん面白い(笑)。
(加藤レイズナ)


「トリコ」
(集英社「週刊少年ジャンプ」連載中。原作:島袋光年)
美食が世界的流行となっているグルメ時代が舞台。あらゆる食材の知識を有し、未知の食材を探し調達してくる食のプロフェッショナル「美食屋」。その中でも腕利きのカリスマ美食屋四人を「美食四天王」と呼び、主人公のトリコもそのひとり。ホテルグルメのシェフ小松と協力し「ガララワニ」「虹の実「センチュリースープ」 など、入手困難な食材を捕獲する旅に出る!
TVアニメ―ションは、毎週日曜日AM9時からフジテレビ他にて放映中。
シリーズ構成 : 村山功 キャラクターデザイン・総作画監督 : 香川久 シリーズディレクター : 座古明史
キャスト トリコ : 置鮎龍太郎 小松 : 朴ろ(「ろ」は王へんに路)美 ココ : 櫻井孝宏 サニー : 岩田光央 ティナ : 水樹奈々 リン : 田野アサミ他
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