不安で悲しくて辛くなるからだ。できれば、リラックスした環境で読んで欲しい。
二回目以降は、体が弱っている時や心が弱っているとき、風邪で寝込んでいる時に読むといい。
不安に対しての処方箋になるからだ。
このマンガは「ギャグマンガ」です。まごうかたなく。
施川ユウキという作家は、言葉遊びや、視点切り替えびっくりネタを多様する作家。4コマ形式で軽快に進んでいくので、笑えます。
ただ、その面白さを「不安」に変え、大きな問いを産んだのがこの作品です。
小学生くらいと思われる少女ミヤコ。
彼女が住んでいた街は、ある日から突然、だれも人間がいなくなってしまいます。
人間だけではありません、動物も、虫も、いなくなります。植物はかろうじてある様子。
電気は通っています。水もでます。インターネットもつながります。
お店に入れば食べ物はあります。生きていくことは何の不便もありません。
落書きや貼り紙があるのが、逆に寂しい。
そもそも、ミヤコには記憶がありません。
割りとミヤコは楽天的な性格で、前半の登場人物は一人のまま、世界にツッコミを入れながら街を彷徨います。
タイトルの「オンノジ」というのも、何かとおもいきや、「ゴーストタウン」を「御ーストタウン」って書けばありがたさが出るから、という極めてくだらない話から生まれたもの。
でも、「ありがたさ」から「御の字」という発想、それ面白いし優しい。