田舎に住む子が東京で就職活動をすると、何が大変なのか。
まず、一緒に就活する友達が見つからない。作者の場合も周囲の女子たちは、大学のある新潟で就職活動をするか、地元に帰るという人がほとんど。“意外と現実的に将来を考えていました”という。
お金もかかる。
作者の場合、東京まで片道4時間以上。新幹線なら学割で往復1万7000円、高速バスなら往復約1万円。都内での交通費もかかる。宿泊は1泊3000円〜6000円のビジネスホテルを利用するとしても、さらに飲食費もかかる。スーツ一式そろえる必要があるし、証明写真も必要。“長く続いたら破産しちまう!”と叫びたくもなる。
交通費を節約するために高速バスを選んだのに、大雪で運休。ホテルを探してもう一泊しようにも、翌日朝には大事なテストがある。結局、新幹線で帰ることを決めるが、学生証がないため学割が使えず、割高に。
時間もない。
1日3社ぐらいまとめて受けるので、スケジュールはぎっちぎち。大きなカートを引きずり、詰め込んだ予定をなんとかこなすと、新潟にトンボ帰り。“都会の学生は通常のキャンパスライフを満喫できるなんて──なんだべ この差は!?”とフラストレーションはたまる一方だ。