脚本:福田 靖
演出:渡邉良雄
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎
連続テレビ小説 まんぷく Part1
10話のあらすじ
年が開け(昭和17年)、3月も半ばを過ぎた。
萬平(長谷川博己)が紹介した病院に入った咲(内田有紀)に、克子(松下奈緒)の夫・忠彦(要潤)が
桜の絵をお見舞いに描いて贈る。
忠彦の株が急上昇
黙々と絵(鳥の絵ばかり)を描いている売れない画家の忠彦だが、殺風景な病室を飾るため桜の絵を描いて、突如、株が上がり、ツイッタートレンド入りした。
桜の絵だが、鳥も2羽、しっかり描き込まれていた。
忠彦を演じている要潤は、関テレ制作「僕らは奇跡でできている」(火曜9時)で出世のために論文をせっせと書いている野心家の准教授・樫野木を演じている。こちらは野心家という設定だけあってキビキビと動いていて、寡黙な忠彦とはまるで違う。このギャップをしばし楽しみたい。
今日もラーメン
さて。10話は福子(安藤サクラ)の手紙からはじまった。
萬平と会えないので手紙をしたためた福子。
大変のへんが變、お体のからだが體であるところがクラシック。
心のこもった手紙に萬平がほっこりしていると、電話が。
あやしい声だったが、世良(桐谷健太)だった。
加地谷(片岡愛之助)に警戒されているので用心して声色を変えていた。
ふたりはラーメンを食べながら語る。
またラーメン!
このドラマ、萬平がインスタントラーメンを開発するまでにいったい何回ラーメンを食べるシーンを出すつもりなのだろうか。
この半年でラーメンの需要が格段に増える気がする。
ラーメンを食べながらしゃべるというどうしても動きが限られる場面で、桐谷健太はおつゆもすすってアクセントをつけた。
牛肉の缶詰
野呂(藤山扇治郎)が、咲のお見舞いにと牛肉の缶詰を差し出す。
「もうこういうことは」とやんわり断る福子。缶詰のプレゼントが野呂の思いの表れであったことを知っていたのだろうか。
もう諦めろとたしなめる保科(橋本マナミ)にも缶詰を差し出す野呂。
保科「なんで私に?」
野呂「聞くなよ」
このやりとり笑える。どうやらターゲットを変えたらしい。
3年も思い続けていたわりに、諦めたらものすごく早い野呂。
ただ見つめて缶詰渡すだけを楽しむ特殊な嗜好か。ひたすら推しにお金を落とし続けるアイドルファン的な人か。
お母さん、ガミガミ
白馬に乗る牧(浜野謙太)、缶詰を贈る野呂、「私は武士の娘です」と言い続ける鈴と、ベタな繰り返しによってすっかりキャラが馴染んだ。これはこれで微笑ましい。
鈴(松坂慶子)は、萬平とのつきあいを反対し続ける。
バクチのような人生の末、亡くなった夫にとかく苦労させられたからだ。
本当は英語教師になりたかったが諦めて夫を支えた自分のように娘たちにはなってほしくない親心。
にもかかわらず、売れない画家、冷たく見えるエリート、不安定な発明家・・・と娘たちは三人そろって母として認めたくない伴侶ばかり選ぶ。
咲の夫・真一(大谷亮平)は悪くないし、実際は妻思いだが、彼女の言うことを聞きすぎて後手後手に回ってしまうのが困りもの。
病気も咲の言うまま放置して悪化したし、心配させたくないから「黙っていてくれ」と頼まれ、鈴たちに言わないまま予断を許さない状況に陥ってしまう。
内田有紀、早くも退場なのか、惜しいぞ。
(木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝ドラ「べっぴんさん」もBS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
「べっぴんさん」第10話レビューはコチラ