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「いだてん〜東京オリムピック噺〜」少年時代の金栗四三は夏目漱石と会っていたのか2話

「トンネル」を使った見事な場面転換


このようにさまざまなエピソードを1話のなかにふんだんに盛り込みながらも、混乱させないところに、第1回に続いて構成の妙を感じさせた。そこでふと思い出したのが、「いだてん」のタイトルバック画を手がける画家の山口晃が『洛中洛外図』について語っていた話だ。『洛中洛外図』とは京都の町の鳥瞰図の一種で、「いだてん」のタイトルバック画をはじめ、山口にもインスパイアを受けた作品が多い。

『洛中洛外図』では、ある部分は細かく、ある部分は省略しという具合に縮尺の異なるさまざまな風景が同じ画面に描かれているが、それぞれの境目を雲で上手くつなげて、不自然ではないように見せているという。山口いわく、《その雲をいかに上手く配置していくかもセンスの問われる所》であり、とりわけ『洛中洛外図』の傑作の一つ「舟木本」の雲のレベルは図抜けて高く、《雲としてだけ見ても、バリエーション豊かで、リズムがあって非常に面白い。もちろん、間を上手くつないでいて、途切れがありません》(山口晃『ヘンな日本美術史』祥伝社)。

「いだてん」の構成の妙も、異なる物語と物語のつなぎ方にこそあるように思われる。そこで『洛中洛外図』における雲の役割を果たしているのは、志ん生の語りであり、第2話ではまた、四三が真っ暗なトンネルを走って潜り抜けるたびに成長し、場面も転換するという具合にトンネルも効果的に使われていた。

「新しい女」を象徴した自転車


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「「いだてん〜東京オリムピック噺〜」少年時代の金栗四三は夏目漱石と会っていたのか2話」の みんなの反応 8
  • 匿名さん 通報

    面白いと思います。小気味いいリズムのある展開に引き込まれます。見ていて飽きません。

    2
  • 匿名さん 通報

    「いだてん」は「あまちゃん」よりも夏目漱石を描ききった「吾輩は主婦である」とリンクしてると感じた。サブタイトルにも仕掛けがあるのかも。最終回まで全部録画するわ。

    2
  • 匿名さん 通報

    >堕落した日々をすごしていた志ん生。あげく吉原の遊郭で遊んだカネを踏み倒そうとするのだから、どうしようもない。 若き日の破天荒なキャラクターですね。

    2
  • 匿名さん 通報

    >NHKの朝ドラ「あさが来た」(2015〜16年)でも、自転車が女性の社会進出を象徴するモチーフとして使われていたのを思い出す。  なんだか、懐かしい気がします❗

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  • な、夏目漱石なんて…。 通報

    夏目漱石なんて、志賀直哉とか、菊池寛とか、芥川龍之介とか寄せ集めて小説を「書け、書け」女々しい男でしょ。だから大衆ウケする。前者の二人も、夏目をめっちゃ嫌ってたそうです。

    1
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