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『エール』占い師になった“ミュージックティーチャー”こと御手洗清太郎が裕一に希望をもたらす

       

「悩みや苦しみを抱える人のために、いま私にできることは何って考え始めたの」と御手洗はなぜかカメラ目線で言う。そう、それだ、裕一がやるべきことのヒントがここにある。

御手洗の占いによれば、裕一は「いまは変わるとき」。本質は「変わってない」「いまこそ成長するとき」「今度来る仕事が人生を変える」と希望をもたらす。ドラマの着地点(裕一が戦後作曲家として華々しい仕事をする)は、1話で描かれているから安心とはいえ、先週からずっと主人公が沈んでいるので、「占い」という形で、これから明るいことありますよ〜とガイドし、視聴者を安心させるのはいいアイデア。

「鐘の鳴る丘」は朝ドラの原点だった

池田はCIEのハギンス(チャールズ・グラバー)から「鐘の鳴る丘」を15分間のラジオドラマでやれと提案される。アメリカでは15分のソープオペラ(主婦向けの昼間のメロドラマ)が人気で、15年も続いているものもある。その成功体験を日本でも、という考えだった。短い語で意味が豊富な英語と比べ、日本語は長く、15分では描ききれないと池田は渋る。「結局言いなりか」と愚痴りつつ、「難しいって言われると燃えるよね」と気持ちの切り替えの早い池田。たくましい。

15分の連続ドラマ。といったら、朝ドラ。そう、朝ドラの原点はここにある。朝ドラ15分とは、アメリカからもたらされたものだったのだ。ただ、朝ドラの第一作『娘と私』は20分番組だったのだが。史実では最初、土日の15分間だったが、人気が出たので月〜金になった。

さあ、今週は、朝ドラの原点でもある「鐘の鳴る丘」の誕生ストーリーが描かれる。心して観よう。
(木俣冬)

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主な登場人物

古山裕一…幼少期 石田星空/成長後 窪田正孝 主人公。天才的な才能のある作曲家。モデルは古関裕而。
関内音→古山音 …幼少期 清水香帆/成長後 二階堂ふみ 裕一の妻。モデルは小山金子。

古山華…根本真陽 古山家の長女。
田ノ上梅…森七菜 音の妹。文学賞を受賞して作家になり、故郷で創作活動を行うことにする。
田ノ上五郎…岡部大(ハナコ) 裕一の弟子になることを諦めて、梅の婚約者になる。

関内吟…松井玲奈 音の姉。夫の仕事の都合で東京在住。
関内智彦…奥野瑛太 吟の夫。軍人。

廿日市誉…古田新太 コロンブスレコードの音楽ディレクター。
杉山あかね…加弥乃 廿日市の秘書。
小山田耕三…志村けん 日本作曲界の重鎮。モデルは山田耕筰。
木枯正人…野田洋次郎 「影を慕ひて」などのヒット作を持つ人気作曲家。コロンブスから他社に移籍。モデルは古賀政男。

梶取保…野間口徹 喫茶店バンブーのマスター。
梶取恵…仲里依紗 保の妻。謎の過去を持つ。

佐藤久志…山崎育三郎 裕一の幼馴染。議員の息子。東京帝国音楽大学出身。あだ名はプリンス。モデルは伊藤久男。
村野鉄男…中村蒼 裕一の幼馴染。新聞記者を辞めて作詞家を目指しながらおでん屋をやっている。モデルは野村俊夫。

藤丸…井上希美 下駄屋の娘だが、藤丸という芸名で「船頭可愛や」を歌う。

御手洗清太郎…古川雄大 ドイツ留学経験のある、音の歌の先生。 「先生」と呼ばれることを嫌い「ミュージックティチャー」と呼べと言う。それは過去、学校の先生からトランスジェンダーに対する偏見を受けたからだった。

『エール』占い師になった“ミュージックティーチャー”こと御手洗清太郎が裕一に希望をもたらす
写真提供/NHK

番組情報

連続テレビ小説「エール」 
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~、再放送 午後11時~
◯土曜は一週間の振り返り

原案:林宏司 ※7週より原案クレジットに
脚本:清水友佳子 嶋田うれ葉 吉田照幸
演出:吉田照幸ほか
音楽:瀬川英二
キャスト: 窪田正孝 二階堂ふみ 唐沢寿明 菊池桃子 ほか
語り: 津田健次郎
主題歌:GReeeeN「星影のエール」
制作統括:土屋勝裕 尾崎裕和

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朝ドラ「エール」

朝ドラ「エール」

NHK「連続テレビ小説」第102作目のテレビドラマ。窪田正孝、二階堂ふみが、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而と、歌手としても活躍したその妻・古関金子を演じる。2020年3月30日~6月26日(放送中断)、9月14日〜11月28日放送。

2020年10月20日のレビュー記事

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