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『るろうに剣心』大ヒット7つの理由 これはゆとり世代論である


『るろうに剣心』 大ヒット7つの理由は?

映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』の公開を記念して、今夜の『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ)で『るろうに剣心』が放送される。過去に『るろうに剣心』について執筆した、ライター木俣冬氏のレビューを改めてお届けする(2015年10月掲載時のまま再掲)。

【関連レビュー】『るろうに剣心』佐藤健の剣心は最高にかわいいでござるよ

映画『るろうに剣心』が興行収入20億円を超え(2012年9月10日時点)、ヒット街道ばく進中! この作品は、幕末時代、人斬りを生業としていた主人公・緋村剣心が、明治という新時代になって一転、「不殺の誓い」を立て、何がなんでも人を殺さず生きていく、その姿を描いたものです。

原作『るろうに剣心−明治剣客浪漫譚−』はキング・オブ・少年漫画誌・集英社少年ジャンプで連載された人気漫画ですから高評価は当然でしょう、と思うなかれ。漫画原作はファンの目が厳しいので、ともすれば攻撃の対象になってしまう諸刃の剣でございます。浜の真砂は尽くるとも(時代劇意識してみました)「原作とイメージが〜〜」という「許す」「許せない」論争は尽きることがありません。

■るろ剣ヒットのわけ0! 漫画原作映画を振り返る
漫画原作映画において、過去、大いに許された俳優といえば、「DEATH NOTE」のLを演じた松山ケンイチ、『花より男子』の道明寺司を演じた松本潤、花沢類を演じた小栗旬、『のだめカンタービレ』の千秋真一役の玉木宏などがいます。最近だと『テロマエロマエ』のローマ人・ルシウス役の阿部寛が絶賛ものでした。俳優の皆さんが髪型や表情を繊細に繊細に漫画に近づけていく取り組みは、芸術の域です。

おっと、忘れちゃいけないのは『あしたのジョー』の丹下段平を演じた香川照之と、『20世紀少年』3部作で小泉響子を演じた木南晴夏。この2人の場合、「許す」とかいうレベルではなく、「ソックリ過ぎる」という喜びと、「どこまでソックリ」という畏怖すら感じさせました。漫画の実写化作品の歴史に残るでしょう。

『るろうに剣心』の主人公・剣心に抜擢された俳優は佐藤健。映画のヒットはひとえに彼の「許され」度の高さです。佐藤健はかつてバンド漫画『BECK』の主人公・コユキこと田中幸雄も好演しましたが、こちらは、原作で重要になる奇跡の歌声をあえて聞かせないという実験的な演出方法だったため、評価が分れてしまいました。今回の作品は、ストレートに漫画の魅力の再現に努めています。

■るろ剣ヒットのわけ1! 一見さんでもダイジョウブ!
この映画、原作漫画は全255話もある長いお話。漫画の実写化は、長い漫画を総集編化(プロモーションムービーと私は読んでいる)したものになりがちですが、『るろうに剣心』は原作のワンエピソードを描くことで、一応話が完結しているので(要するに警察ドラマの一話完結形式のようなもの)、誰でもストレスなく見ることができます。それって当たり前のようですが、なぜか続きをプンプン匂わしてくる、許されざる作品もあるんですよね(チクチク)。

映画では、明治の新時代、武士に代わって商人が力をつけていて、実業家・武田観柳はアヘンによって手に入れた巨万の富で世界征服をもくろみ、それを剣心が阻むという物語が展開します。シンプルな物語の分、アクションやキャラクターの描写に力が注げたわけです。
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