トップアスリートにお笑い芸人、女優…伊達さゆりだけじゃない“意外な親族”を持つ声優たち

最近の声優業界では、とあるニュースで話題が持ち切りになっていた。『ラブライブ！スーパースター!!』の澁谷かのん役で知られる伊達さゆりが、お笑いコンビ・サンドウィッチマンの伊達みきおと叔父・姪の関係にあることが判明したからだ。幼少期の伊達さゆりが叔父のコワモテを見て“ギャン泣き”していた……というエピソードも話題を呼んだ。【関連写真】みやぎ米メッセンジャー6年目を迎えたサンドウィッチマン【20点】実は彼女以外にも、意外な有名人を親族にもつ声優は少なくない。たとえば、『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』にて空条徐倫役を演じたファイルーズあいの兄は、アイスクライミング日本代表・門田ギハードだ。ファイルーズあいといえば、今時珍しく非アイドル路線でブレイクした実力派声優だが、門田ギハードもアイスクライミングワールドカップの世界ランキングで日本人男子の記録を塗り替え続けているトップアスリート。2024年2月に開催された世界選手権では、日本人男子として初の快挙となる5位入賞を果たしている。門田ギハードは妹の活躍を陰ながら応援しているようで、ファイルーズあいが2020年に第14回「声優アワード」で新人女優賞を受賞した際には、自身のX（旧Twitter）上で「妹が声優アワードの新人女優賞を受賞したらしい」「お互い頑張ってる業界は違うけど、日本トップの兄妹って…なんかいい」「俺ももっと頑張ろう」とポストしていた。また『クレヨンしんちゃん』の野原みさえ役や、『ちびまる子ちゃん』のみぎわさん役を長年演じているならはしみきは、あのお笑いコンビ・爆笑問題の田中裕二といとこの間柄にある。ちなみに田中裕二の兄はファッションブランド「コムデギャルソン」のデザイナーとして名を馳せた人物でもあり、才人の多い家系のようだ。そして『アイドルマスター シンデレラガールズ』の高森藍子役や『たまこまーけっと』の常盤みどり役などで知られる金子有希は、ゲームクリエイターの増田順一を親戚にもつ。増田といえばゲームフリークの元取締役であり、『ポケットモンスター』シリーズの生みの親の1人として、ポケモンファンから愛されている人物。金子の活躍を温かく見守っているようで、デビューしたての頃には自身のX上でテレビ出演を見守るポストなども投稿していた。芸能界でひときわ華やかな家族をもつのは、男性声優の土屋神葉。第15回「声優アワード」にて新人男優賞を獲得し、『ハイキュー!!』シリーズにも出演している有望株だが、実は国民的女優・土屋太鳳の弟だ。2人は幼い頃から仲が良かったらしく、太鳳は神葉のことを「シンタン」という愛称で呼んでおり、寂しい時に弟の声が出るLINEスタンプを聞くというエピソードも披露していた。仕事上でも、2019年公開の映画『バンブルビー』の日本語吹き替えにて共演を果たしている。さらにこの家族は3人姉弟で、長女は2019年にミス・ジャパンのグランプリを獲得した土屋炎伽。2023年には、太鳳が監督・脚本・主演を務めた『アクターズ・ショート・フィルム3』の『Prelude ～プレリュード～』において、初となる“土屋三姉弟”の共演が実現しており、神葉はインスタグラムで「最初はドッキリかと思いました。しかし、姉の魂を感じました。この作品で、姉弟共演を実現することができたこと、本当に感謝で胸がいっぱいです」と喜びを語っていた。また、それなりに有名な話だが、『とっとこハム太郎』のロコちゃん役や『ケロロ軍曹』の西澤桃華役などで知られる池澤春菜は、錚々たる文学者の家系。芥川賞作家で翻訳家としても有名な池澤夏樹を父にもち、祖父は『草の花』の作者として文学史に名前を残している福永武彦、祖母は詩人の原條あき子だ。池澤自身、大の読書家でエッセイや書評などの執筆を手掛けており、2022年まで日本SF作家クラブの会長を務めていた。2020年には父娘の共著となる対談集『ぜんぶ本の話』も刊行しているが、一時期は父親が有名作家であるため、偏見を向けられることに悩んでいたそうだ。マルチな活躍の裏には、他人には想像もできない苦悩があったのかもしれない。親族に有名人がいる声優は、どうしても「恵まれた家柄」と見られてしまいそうだが、だからこそ偏見を乗り越えるために並々ならぬ努力をしているはず。伊達さゆりが叔父の名前を一切出さずに声優としてブレイクしたのは、その証明に他ならないだろう。【あわせて読む】2024年アニメ映画のド本命は？ 「興収100億」のラインを超えそうな作品を予想