中国・吉林省長春市で小学生の姉弟が行き場を失い、民間の保育施設で生活を続けている。中国メディアの都市晩報などが13日付で報じた。

報道によると、姉弟の両親は離婚後、母親はがんで他界し、父親は日本に出稼ぎに行った切り連絡が途絶えている。10歳の姉はもう2年間学校に通えておらず、8歳の弟も本来は小学校に入学する年齢だが、必要な戸籍書類がそろっていないため手続きができない状態だった。しかし、地元当局が対応に乗り出したことで、2人は14日から学校に通えることになったという。

施設の責任者である趙瑾(ジャオ・ジン)さんによると、2人が預けられたのは2023年11月。父親が知人を通じて依頼してきたといい、当時、姉は別の区の小学校、弟は幼稚園に通っていた。当初は小学校と幼稚園への送迎の負担が大きいことから受け入れをためらったが、不孝な身の上を聞いて引き受けることを決めた。費用も減額し、食事や宿泊、登下校の世話までしていた。

同年12月、父親が「日本で勉強させる」と言って姉を小学校から退学させた。しかし、実際には日本へ連れて行くことはなく、姉はそのまま施設で生活を続けることになった。途中、祖母が日本から一時帰国し、子どもたちを自宅に連れ帰って短い間生活していたが、その後、再び施設に預けられた。

24年4月ごろから父親による費用の支払いが遅れ始め、同年12月にはストップした。25年4月に「日本にいるため送金できない」と言って少額を送ってきたのを最後に連絡が完全に途絶え、そのまま音信不通になっているという。

趙さんによると、施設で生活する中で、姉弟は両親に会いたいと言って泣き出すこともあった。趙さんは通常の業務以外にも、姉弟を食事に連れ出したり、英語などの勉強を見たりしていた。弟は一時期、毎日のように他人の物を盗んでいた。趙さんが理由を聞くと、「どうしてあの人たちにはお父さんお母さんがいるのに僕にはいないの?どうしてあの人たちにあるものが僕にはないの?」と漏らし、これを聞いた趙さんは思わず涙がこぼれたという。

姉弟は今ではよく趙さんの手伝いをするようになり、施設の幼い子たちの面倒も見るようになった。2人とも学校に行きたいと口をそろえ、姉は教師、弟は警察官になることが夢だと明かした。また、父親に伝えたいことを聞かれると、弟は「会いたい」、姉は「愛してる」と答えた。(翻訳・編集/北田)

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