今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門で、日本とスペインはまさに互角の勝負を繰り広げている。両国からはそれぞれ3作品がパルムドール(最優秀賞)にノミネートされ、今映画祭で最も注目される二大映画勢力になった。

日本映画からは25年ぶりに、3作品がコンペティション部門にノミネートされた。是枝裕和監督の「箱の中の羊」、浜口竜介監督の「急に具合が悪くなる」、深田晃司監督の「ナギダイアリー」だ。

うち是枝監督と浜口監督はすでにカンヌの常連だ。2人は8年前の第71回カンヌ映画祭でパルムドールを争った。パルムドールを勝ち取ったのは是枝監督の「万引き家族」で、浜口監督の「寝ても覚めても」は惜しくも敗れた。当時はパルムドールにノミネートされた日本人監督による作品は2本だったが、今回は3本がノミネートされた。

今回のカンヌ映画祭で日本と肩を並べるのは、近年特に目覚ましい活躍を見せているスペイン映画だ。スペイン本土で撮影された3作品がコンペティション部門にノミネートされた。これはスペイン映画史において初めてのことだ。3作品はペドロ・アルモドバル監督の「アマルガ・ナビダッド(苦いクリスマス)」、ロドリゴ・ソロゴイェン監督の「愛される者」、ハビエル・アンブロッシ監督の「ラ・ボラ・ネグラ(黒い球)」だ。

アルモドバル監督はノミネートのリストを知って、「これは良いニュースだ」と表明した。この76歳の監督はソーシャルメディアで「作品3本は全く異なり、それぞれが3世代の映画人を代表している」と指摘した。

カンヌ映画祭のティエリー・フレモー総代表は「このことは、スペイン映画が強力な創造の活力を示しつつあることを意味する」との考えを示した。

スペイン映画は近年、国際映画界で存在感を増しつつある。2025年にはスペイン映画2本がカンヌのコンペティション部門にノミネートされた。スペインの映画関連ジャーナリストのポー・ブルネット氏は、カンヌ映画祭の今年と昨年の計5本のノミネート作品は、すべて「極めて野心的な大作」との見方を示した。予算は概ね500万ユーロ(約9億2000万円)から1200万ユーロ(約22億円)の間と考えられるという。

ブルネット氏は、このような大掛かりな映画制作こそが、スペイン映画が国際市場に進出する重要な要素との考えを示した。またブルネット氏によれば、ロドリゴ・ソロゴイェン監督や、脚本、監督、プロデューサーを共同で務めるハビエル・カルボ氏とハビエル・アンブロッシ氏のコンビといった新世代の一群のクリエーターがスペイン映画の方向性を特徴づけている。つまり、スペインの映画界は商業大作を世に出すこともでき、国際映画祭でも認められる制作者の個性が強く出た芸術作品を登場させることもできるようになったという。(翻訳・編集/如月隼人)

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