2026年6月1日、中国メディアの騰訊新聞は、ホンダが電動化戦略の誤算と中国市場でのシェア激減により上場以来初の通期赤字に転落し、日本の自動車産業全体を覆う構造的な危機の象徴だと報じた。
記事は、5月にホンダが発表した2026年3月期連結決算において、最終損益が4239億円の赤字となり、1957年の上場以来初めての通期赤字を記録したと紹介。
そして、ホンダの赤字の核心には電動化戦略の誤算があり、10兆円を投入して40年までにガソリン車販売を終了する計画を推進していたものの、戦略の急ブレーキにより2兆5000億円の減損損失が発生したと指摘。三部社長が4月に中国のサプライチェーンを視察して「これほどの相手に、われわれが勝てる見込みはない」と語り、中国の新エネルギー産業が持つ完全なエコシステムを過小評価していたことを認めたと報じた。
記事は、経営危機はホンダだけのものではなく、日本の自動車産業全体に広がっていることに言及。日産が5331億円の巨額赤字を計上したほか、国内大手7社の純利益見通しが業界最高益だった23年度からほぼ半減する見込みだと伝えた。
その上で、日本メーカーが中国市場と北米市場という2大市場で苦境に立たされていることを紹介。中国市場では25年の日本車のシェアが20年の23.1%から10%を割り込む水準にまで低下したと指摘した。また、北米市場では米国が日本からの輸入車の基本関税を2.5%から15%に引き上げた結果、トヨタでは1兆3800億円、ホンダでは3460億円の営業利益が失われたとした。
さらに、日本車メーカーが構造的な問題を抱えているとも分析し、過去20年間、研究開発リソースをハイブリッドや水素に傾斜させ電気自動車(EV)に回さなかったこと、完成車メーカーと部品メーカーが株式を持ち合う構造が電動化への転換に抵抗する力として働いていることを指摘した。
記事は、ホンダが経営立て直し策として世界的なEV拡大計画を一時凍結し、今後3年間はハイブリッド車を成長の主軸に据える方針を示したことを紹介。日産も人員削減や工場閉鎖を柱とする再建計画を掲げたとした。
また、ホンダやトヨタが中国現地の提携先のプラットフォームや技術を活用した新エネルギー車の投入を始めていることにも触れ、中国の成熟化した新エネルギーサプライチェーンが中国における日系車の電動化に向けた活路になるかもしれないと結んだ。











