日本では新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大しており、発熱のある人は仕事を休むなどの注意が呼びかけられているものの、多くの人はパニックになることもなく普段と変わらない生活を続けている。これは、ほぼすべての都市で外出を制限し、国民自身も家の外に出るのを恐れ、ゴーストタウン化している中国とは全く違っていると言えるだろう。
中国メディアの今日頭条は16日、日本はなぜ新型コロナウイルスに面してもこんなに冷静なのか、分析する記事を掲載した。

 記事はまず、日本の報道は迅速で詳細だと紹介。毎年冬になるとインフルエンザが流行るものだが、どこでどれだけの被害が出ているか、その年に流行している型などが詳しく報じられる。また、「自律」性の高い日本人は、個人でもその報道をもとに自衛する習慣ができていると伝えた。

 そして、これは今回の新型コロナウイルスも同じだという。中国ではほとんど報じられていなかった時から、日本メディアは武漢で発生した新型の肺炎について詳細に報道していたと指摘。
そのため、中国国内にいる中国人よりも、海外にいる人の方が早く情報に接することができていたほどだ。記事は、日本の報道は詳しく、この新型肺炎についての知識と予防法を伝え、チャーター機を出した際には大げさとも取れる加熱ぶりだったと伝えた。リポーターはまるで「犯罪現場か不倫現場を押さえたかのよう」に熱心に報じたが、それは日本のためになったと指摘している。

 この点について記事は、日本では中国のような強制的な外出制限や隔離をすることは難しいので、報道を大げさにすることで問題の重大性を感じさせ、自主的に注意させていると分析した。自律性の高い日本人は、それだけで十分ということなのだろう。
 
 最後に記事は、「情報の透明性と完備された公共設備により、日本はこれまでも自然災害において社会の安定と秩序を保ってきた。
今回は新たな伝染病とはいえ、日本の関係する制度と方法は今でも有効であるに違いない」と結んだ。

 記事の指摘する「情報の透明性」という点で、中国は大きな失敗を犯したことは明白であり、正確な情報が直ちに手に入ることは、むしろ社会の安定につながると言えるだろう。これを機に中国も情報が透明になることを願うばかりだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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