中国メディア・東方網は18日、日本で増え始めている新型コロナウイルス感染について「こころから持ちこたえてくれることを願う」とする評論記事を掲載した。

 記事は、18日早朝時点で日本における新型コロナウイルスによる肺炎と診断された人が500人を超え、中国以外では最も多い数字になっていると紹介。
一方で、北京の日本大使館が17日に湖北省武漢市に向けて出発した日本政府のチャーター機に大量の支援物資を搭載したことを明らかにしたと伝えた。

 そのうえで「自国で感染者が増えるなかでも、武漢に物資を送る日本の情義には確かに感動させられる。しかし一方で、中国のネットユーザーからは『日本よ、もう寄付はいいから自分のところをしっかりやってくれ』との声が出ている」とした。

 そして、メディアによって報じられる内容からは、日本の社会が今回の新型肺炎に対して非常に楽観的、あるいは気にしていない状況が伺え、中国のネットユーザーを焦らせていると紹介。多くの人が密集する祭りが例年通り開催され、多くのサラリーマンがマスクをせずに出勤し、感染経路が特定できないケースが発生し、医師や防疫担当者の防護措置も不十分といった情報を見るたびに、中国からは「隔離だ!」という声が出ているとしたうえで、「われわれはみな、今回のウイルス流行で支援してくれた日本が、武漢と同じ轍を踏まないよう願っているのだ」と論じている。

 また、中国外交部が17日の記者会見で日本の感染状況について「わが身のことのように感じている。
日本による支援に感謝すると当時に、感染に関する情報や経験を日本と共有したい」との姿勢を示したことに言及し、「ネットユーザーの思いと『高いレベルで一致』している」とした。

 記事は、ここにきてようやく日本政府が一層厳しいウイルス対策措置を取り始め、風邪の症状が出た時には会社や学校を休み、外出を控えるよう国民に求めるとともに、東京マラソンの規模縮小、天皇誕生日の一般参賀中止といった動きも出ていると紹介したうえで「これらの措置により日本が持ちこたえること、そして今回培われた日中間の更なる情義が、ともに苦難を乗り越える糧となることを願う」と結んだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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