◆プロボクシング ▽世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)4団体統一タイトルマッチ12回戦 統一王者・井上尚弥―WBA&WBC&WBO同級1位・中谷潤人▽WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・井上拓真―同級4位・井岡一翔(5月2日、東京ドーム)

 WBC世界バンタム級王者・井上拓真が18日、横浜市内の大橋ジムで、同級4位・井岡一翔との初防衛戦に向けた練習を公開。シャドーボクシングを1ラウンド行い、軽快な動きを披露した。

日本男子初の世界5階級制覇を狙う井岡に対し「レジェンドをしっかり倒したい」と決意を述べた。また、5月2日の東京ドーム興行の入場者が、日本ボクシング史上最多となる5万5000人に達することが確実となった。

 王者として、伝説に挑む。昨年11月に那須川天心(帝拳)との王座決定戦で判定勝ちし、世界王座返り咲きを果たした拓真は「自分が王者だが、挑むぐらいの覚悟でぶつかりにいく」と挑戦者の心意気をまとった。標的は日本男子初の偉業を目指す元4階級制覇王者。「レジェンド相手にどう戦って、どう勝つのか。そこを楽しみに見てもらいたい。しっかり倒したいと思います」と目を輝かせた。

 所属ジムの大橋秀行会長(61)が「達人のよう」と評する井岡の熟練技巧に対し、拓真も「タイミングがピカイチ。見た目じゃ分からない強さもいっぱいあると思う」と警戒する。その上で「試合当日はそこを楽しみながら、いろんな駆け引きで戦って勝ちたい」と技術戦で渡り合う覚悟だ。

 ここまで対日本人6戦全勝の井岡に「日本人として初めて黒星をつける」ことも大きなモチベーションだ。

12年6月、現大橋ジム・トレーナーで当時WBAミニマム級王者だった八重樫東がWBC王者・井岡と王座統一戦で激闘を繰り広げ、判定負け。高校2年だった拓真は「印象深く覚えてます」と振り返り、大橋ジムとして14年ぶりの井岡戦に「まさか、っていう感じです」と笑みを浮かべた。

 今月11日に行われたWBC挑戦者決定戦を制した天心は、不敗神話をストップされた拓真への雪辱戦を切望している。ラブコールを受けた拓真は「今は気にしていられない。今は井岡選手だけに集中している」と強調しながらも、「また戦えば、自分が勝つ自信はある」と王者の矜持(きょうじ)もにじませた。

 兄の世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(33)=大橋=とは24年5月のドーム興行以来の“共演”となる。「自分が結果をしっかり出してナオ(尚弥)につなげる。そこまでがセットかな」。5万5000人が埋め尽くす東京ドームで、最強兄弟がボクシング史に新たな伝説を刻む。(勝田 成紀)

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