◆第31回アンタレスS・G3(4月18日、阪神競馬場・ダート1800メートル、良)

 阪神競馬場で18日に行われた第31回アンタレスS・G3は1番人気のムルソー(坂井)が重賞初Vを飾った。

 厚い信頼を坂井が手綱に乗せた。

道中で先頭に立ったムルソーと4角手前でリードを広げにかかると直線では漆黒の馬体にムチを6発。それでも、最後まで余裕があった。1馬身半差で手にした初の重賞タイトルにも、息はほとんど乱れていなかった。「重賞を勝てるレベルの馬だなと思いましたし、自信を持って乗りました。リズムも非常に良く、道中の感じから、最後も切れるだろうと思っていました」とほほ笑んだ。

 ようやくつかんだ。今まで唯一の重賞挑戦だった24年ユニコーンSは5着。その後は2勝クラス、3勝クラスで計13馬身差をつけるなど高い資質を示しながらも、オープン昇格後もすぐに重賞には使わなかった。リステッドなどで4戦2勝、2着1回。地道に重賞への道を切り開き、しっかりと結果を出した。「現状でもすごくいい馬ですけど、まだ良くなりそうです」

 そう満足そうに振り返る鞍上の手綱さばきが導いた勝利は、池江厩舎にとっても大きな一勝だ。これで現役最多を更新する重賞99勝目。

14年の根岸S(ゴールスキー)以来、12年ぶりの砂重賞制覇で大台に王手をかけた。「これからのダートの重賞戦線で頑張れる馬だと思います」。世界のダート王フォーエバーヤングの背中を知る坂井の太鼓判が心強い。名門厩舎に新たに加わった重賞ホースが、ダート界を盛り上げる。(松ケ下 純平)

 ◆ムルソー 父レイデオロ、母ラユロット(父エンパイアメーカー)。栗東・池江泰寿厩舎所属の牡5歳。北海道浦河町・辻牧場の生産。通算11戦7勝。総獲得賞金は1億4771万8000円。重賞初勝利。馬主は長谷川祐司氏。

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