◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 北海道版の連載で日本ハム・宮西尚生投手(40)のコラムの窓口となっている。月に1度の打ち合わせは熱いやり取りが続く。

中でも昨年12月には、プロ19年目の神髄を感じることができた。

 昨季、岩瀬仁紀、金田正一、米田哲也に次ぐ史上4人目の900登板を果たした鉄腕はオフのメニューを一新した。重視していたランニングの量を減らし、ヒートトレーニングと呼ばれる柔軟性と心肺機能を鍛える全身運動を取り入れた。新たな挑戦だったが、オフのイベントで現役最年長となる46歳のヤクルト・石川に相談し、迷いが消えた。「年齢とともにけがも怖くなってくる。量も大事だけど質を上げていかないといけない」という言葉に背中を押された。

 1月の自主トレでは、朝の散歩後の約1時間、過酷なトレーニングで体をいじめ抜く姿が印象的だった。「これで大丈夫かな、と不安なままやるより、間違っていてもいいから信じてできるかが大事。信じてやりきった時に、はっきり次の答えが出る」。まるで人生を生き抜く教訓にも感じられた。「何の世界でもそうやと思うよ。まずは信じてやる。

信じるために何にすがるかは人それぞれやけど、自分は経験のある先輩の言葉が確信に変わった」と真っすぐな瞳で語った。

 今季は2軍で9登板、防御率1・00と1軍復帰へ状態を上げている。「長く野球ができるのは当たり前ではない。ボールさえ握ることができない状態までやりきることが、野球に対する礼儀」。進化を続ける40歳の言葉を責任をもって伝えていきたい。(日本ハム担当・川上 晴輝)

 ◆川上 晴輝(かわかみ・はるき)2021年入社。レイアウト担当を経て25年から現職。

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