◆JERAセ・リーグ 巨人1―0DeNA(17日・東京ドーム)

 巨人の竹丸和幸投手(24)が6回5安打無失点の好投でリーグトップに並ぶ5勝目を挙げた。DeNAからの白星でセ5球団を制覇。

7試合目での達成は、球団新人では66年の堀内恒夫と並んで最速となった。女房役の岸田行倫捕手(29)が初回に決勝打を放つなど今季初の猛打賞。チームは今季初めて同一カード3連戦3連勝を飾り、2年ぶりの6連勝。今季最多の貯金5とし2位・阪神と0・5差に迫った。

 緊迫した場面でギアを上げた。竹丸はボールに全力を注ぎ込んだ。6回2死一、二塁、リードはわずか1点。宮下のライナー性の打球を三塁・坂本が捕球すると、少しだけ表情を緩め、グラブをポンとたたいた。「思ったところに投げられた。そこが一番良かった」。6回87球で、両リーグトップタイの5勝。66年の堀内恒夫に並び、球団最速タイとなる7戦目でのセ・リーグ5球団勝利だ。

お立ち台では思わず「最高」と4度も連発。会心の一日に笑みがこぼれた。

 中10日で臨んだマウンド。万全のコンディションが投球の質に直結した。これまでの課題は対右打者。この日は投手を含めて右打者を7人並べられたが、動じなかった。最速150キロの直球を主体に、右バッターに許した安打は3本のみ。「割といい球が行っていた。要所を締められたので良かった」。阿部監督も「大事な場面での制球、変化球をどう操るかがきょうはできていたからいい投球につながったんじゃないかな」とたたえた。

 快投の予兆はあった。登板2日前に行う身体テストでは、トレーナーが「フィジカルは完璧」と語るほどどれも高水準。

前日にはメディシンボールを真上に投げ体の連動性を確認するが、その数値も過去最高だった。約1か月半ローテを回り、初めて設けられた“リフレッシュ抹消”の期間を存分に活用。野球のことを考えない時間も過ごすなど心身ともに回復し、本来の姿を取り戻した。

 自己ワースト5失点で2敗目を喫した6日・ヤクルト戦(東京D)の翌日には、変わらないチームの雰囲気に救われた。7日のG球場。田中将とは朝の集合前に投球内容について少し会話を交わしたが、それ以外は普段通り。「普通に接してくれたほうがいいですね」。この日の試合前も投手陣と笑顔で会話。平常心でいられる環境が好投の要因になった。

 チームは6連勝。白星を積み重ねるために、反省も惜しまない。「きょうは比較的よかったけど、右打者に対する勝負の仕方は課題。

次回以降も(いい投球を)続けたい」。確かな手応えを胸に、竹丸が再び走り出した。(北村 優衣)

 ◆高木 豊Point 竹丸はなんだか顔がスッキリしていたね。“放牧”を経て、疲れやストレスがリセットされたんだろう。腕がよく振れていて、ボールに力強さがあった。早くもセの全球団から白星を奪ったわけだが、どんな強打者にも通用する多彩な投球術がある。そしてピンチを背負っても、バタバタしない。一見ベビーフェースなんだけど、言葉はアレだが“クソ度胸”の持ち主だね。(スポーツ報知評論家・高木 豊)

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