【リオデジャネイロ(ブラジル)18日=沢田啓明】ブラジル・サッカー連盟は18日、W杯北中米大会(6月11日開幕)に臨む同国代表メンバー26人を発表し、34歳のネイマール(サントス)が選出された。ネイマールは4度目のW杯に。

アンチェロッティ監督は昨年の就任後、初めてネイマールを招集。ビニシウス(レアル・マドリード)やラフィーニャ(バルセロナ)、マルキーニョス(パリ・サンジェルマン)らも入った。ブラジルは2002年日韓大会以来、史上最多を更新する6度目の優勝を狙う。1次リーグC組ではモロッコ、ハイチ、スコットランドと対戦する。

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 ネイマールは2023年10月以来、実に2年7カ月ぶりの代表招集だ。昨年5月に就任したカルロ・アンチェロッティ監督は、「どれほど優れた選手であっても、体調が100%でなければ招集しない」と繰り返してきた。それだけに、地元メディアは今回の招集を「巨大なサプライズ」と報じた。

 発表会見の席上、監督は「体調が良くなっており、W杯開幕までにさらに良くなる可能性がある」「大きな国際大会における彼の経験は、チームにとって有益」と説明。その一方で、「先発するかもしれないし、ベンチに座るかもしれない。彼が担う期待と責任は、他の25選手と変わらない」と明言。つまり、特別扱いはしない、ということだ。

 ネイマールの招集を、国民の多くは歓迎している。

その一方で、評論家からは「(故障や体調不良が多い)現在の状態では招集に値しない」、「彼を入れたことで他の優秀なアタッカーが外れたのは残念」、さらには「(人気者なので)マーケッティング上の理由で呼んだ」といった批判的な声が聞かれる。

 プライベートでは女性関係で物議をかもし、負傷中の身でありながら、夜通しカーニバル見物を楽しみ、試合では審判や対戦相手を口汚く罵るなど、品行方正とは対極にある。しかし、ブラジルの庶民の多くは「ピッチ外のことなんかどうでもいい。大切なのはゴールを決めてチームを勝たせてくれること」と鷹揚だ。このラテン的メンタリティにイタリア人監督が迎合した、と考えることもできそうだ。

 ともあれ、ネイマールが代表で主役を務める時代はもはや過去のもの。本来のポジションは左ウイングだが、ここには現エースのヴィニシウスがいる。運動量が少なくスピードも落ちており、プレーできそうなのはトップ下か偽CFか。ただし、守備には全く関心がないから、ネイマールがいると他の選手が走り回って補わなければならない。

 それでも、ブラジル代表の歴代最多79得点は燦然と輝く。求められる役割は、「重要な試合での一発」に尽きる。

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