アルテタは2020年の時点でアーセナルを辞めようとしていた「...の画像はこちら >>

アーセナルを優勝に導いたアルテタ Photo/Getty Images

チームをついに優勝に導いたアルテタ

アーセナルはプレミアリーグ第37節の結果、今シーズンのリーグ優勝が決定した。無敗優勝を記録した03-04シーズン以来、じつに22年ぶりの戴冠となった。



チームをついに優勝に導いたミケル・アルテタ監督にとっても、長い道のりとなった。2019年の冬にウナイ・エメリの後任として迎えられたチームOBのアルテタは、あの手この手でチームを再建しようと努力を重ねてきた。その一端は『Amazon Prime』で配信されたドキュメンタリーでも見ることができる。

しかし、実は2020年冬の時点で、アルテタは辞めようと考えていたのだという。英『Independent』が報じた。アルテタがやってきた時点で不振に陥っていたアーセナルだが、1年経っても戦績上の大きな改善は見られなかった。アルテタは「非常に落ち込んで」おり、「とんでもない間違いを犯した」と考えていたと同紙は伝えている。

それを阻止したのは、当時副会長を務めていたティム・ルイス氏だったという。ルイス氏はアルテタと、当時のSDのエドゥ・ガスパールを中心とした「フットボールリーダーシップチーム」を設立し、インフラ改革に着手。そしてアルテタを連れてデンバーへ飛び、オーナーのスタン・クロエンケ氏と直接会わせたのだという。ルイス氏は競争力のあるチームがどれほどクロエンケ家のビジネスにとって重要かを説得し、アルテタは自身のビジョンを語った。

気を取り直したアルテタは、オフィスでチームを優勝させるための「5カ年計画」を書き上げたという。
アルテタは優勝チームの平均年齢が27歳3カ月であるというデータをもとに、数年後を見据え、若い選手を中心に置いたチームづくりを策定。マルティン・ウーデゴーやガブリエウ・マガリャンイスなど、若く将来性豊かな選手の獲得を狙った。同時にブカヨ・サカ、エミール・スミス・ロウといったアカデミー出身の若手も積極的に起用。21-22シーズン時点で、アーセナルはプレミアリーグでもっとも若いチームとなった。この計画が間違っていなかったことは、次第に結果で証明されることになる。

アルテタの心が2年目の時点ですでに折れかかっていたというのは衝撃的だが、ここで踏みとどまったことは結果的にチームにとって僥倖だった。21-22シーズンのスタートは開幕3連敗で最下位に落ちるという最悪なもので、アルテタ解任論も吹き荒れたが、本人は動じなかった。すでにアルテタはこの時点で強い意思を手に入れていたのかもしれない。その翌シーズンからチームは明らかな上昇グラフを描くようになり、高い競争力を取り戻していったのだ。

編集部おすすめ