サバトラという猫の種類はよく耳にすることがありますよね。
ざっくりとしたイメージはあるものの、実際どのような猫のことをサバトラというのか知らない方も多いのではないでしょうか?
サバトラとは一体どのような猫なのか、特徴や性格、よく似た猫種との違いなどを徹底的に解説していきます!
目次
サバトラってどんな猫のこと?
知っているようで知らないサバトラの生態。サバトラの猫はどのようにして生まれたのでしょうか?
サバトラは雑種の猫
サバトラの先祖は唐(中国)から渡ってきたキジトラだと言われています。
飛鳥~奈良時代に唐(中国)から輸入する重要な書物などをネズミから守る目的で、キジトラも船に乗って日本へやってきました。
そのまま日本へ土着したキジトラがのちに日本猫と呼ばれる、外でもよく見かける野良猫の始まりとなります。
時代が進み貿易が盛んに行われるようになるにつれ、世界各国からシャム猫などの海外の猫が日本に渡ってくるようになりました。
海外から渡ってきた猫たちと日本に住んでいたキジトラの交配が進んだ結果、現在のサバトラが誕生したと言われています。
サバトラが誕生したのは第二次世界大戦より後とされており、他の猫に比べて歴史の浅い猫でもあるのです。
猫のサバトラの模様や柄
▽通常のサバトラ
▽サバトラ白/サバ白
サバトラとは、明るい灰色のベースに黒いシマ模様が入った毛色のことをいいます。柄のシマシマがトラにそっくりなことからサバトラと呼ばれるようになりました。
同じサバトラでもくっきりシマ模様が出ている子もいれば、模様が薄くシマシマがほとんど見えない子までさまざまな被毛の子がいます。
サバトラ柄の猫のお腹や手足の部分だけが白い場合は「サバトラ白/サバ白」などと呼ばれることもあります。
猫のサバトラ、キジトラ、アメショとの違いや見分け方は?
猫のサバトラとキジトラは“色”で違いを見分けられる!
サバトラ、キジトラは柄がトラにそっくりなことから名付けられているため、柄に違いはありません。
そのためサバトラとキジトラは被毛の色で違いを見分けます。
グレーの被毛に黒っぽいシマが入っているのがサバトラ、茶色にこげ茶色のシマが入っているのがキジトラです。
一説ではサバトラのサバは魚の鯖から来ているとも言われているため、鯖と同じような色をしている方がサバトラと覚えれば忘れることもなさそうです!
猫のサバトラとアメリカンショートヘアは“模様”で違いを見分けられる!
アメリカンショートヘアの柄の正式名称は「シルバークラシックタビー」と言い、サバトラの柄は「シルバーマッカレルタビー」と言います。
これら2つの柄は、色はかなり似ていますがシマ模様の入り方が少し異なっています。
胴体部分を横から見た時ときにうずまき模様になっているのが「シルバークラシックタビー」、トラのシマ模様になっているのが「シルバーマッカレルタビー」です。
どちらかというとヒョウ柄に近いのがアメリカンショートヘアで、トラ柄に近いのがサバトラということになりますね。
サバトラの猫はどんな性格?
サバトラは先祖が野良猫ということもあり、他の猫種よりも野生の猫に近い性格をしていると言われています。
家の中でも活発に動き回り、なわばり意識も高いサバトラの主な性格がこちらです。
- 人懐っこい
- 警戒心が強い
人懐っこい面と警戒心が強い面は真逆の性格ともいえますよね。そのふたつの性格について詳しく見ていきましょう。
人懐っこい
普段警戒心の強いサバトラですが、古くから人と共生しているということもあり、人懐っこい性格が特徴的です。
人が大好きで、野良猫でも声をかけられたり撫でられたりすることを嫌がらない子が多くいます。
飼い主さんに依存する性格で、長い時間1匹にしておくとストレスを感じることもあるようです。
警戒心が強い
サバトラは慎重な性格の持ち主なので慣れてしまえば飼い主さんにべったりですが、慣れるまでに少し時間がかかることがあります。
来客があると隠れて姿を現さなくなったり、警戒心から威嚇行動を取ってしまうことも。
特に白い部分が多いほど警戒心も強くなると言われています。
サバトラの性格はキジトラから受け継いでいる野生的な性格が基本となっています。警戒心の強さや慎重さは、日本に古くからいる猫特有の性格と言えるかもしれません。
猫のサバトラを飼いたいなら里親で探すのがベスト!
サバトラの猫を飼いたい!と思っても、雑種であるサバトラはペットショップで見かけることができません。
里親募集やシェルターなどから迎え入れたり、外にいる猫ちゃんを保護することでおうちに迎え入れてあげましょう。
里親や野良の子を保護する場合、注意すべき点がいくつかあります。
里親で譲り受けるときの注意点
飼い主さんの事情で飼えなくなったので里親を募集している場合、まずは前の家でどのようにして飼われていたのかを把握しておくことが大切です。
好きに走り回れる広々とした空間から狭いお部屋への引越は、猫ちゃんにとって大きなストレスとなります。できるだけ以前と変わらない環境を作った上で迎え入れる必要があります。
また、虐待などトラウマを持った猫ちゃんを受け入れる場合もあるでしょう。
その場合は粗相をしたり、飼い主さんに噛みついたり、なかなか警戒心がとれず懐いてくれないなど猫ちゃんが異常行動を取ってしまうことも多くあります。
そのような猫ちゃんでも耐えられずまた里親に出すことのないよう、根気よく向き合える覚悟を持った上で受け入れてあげてください。
外にいる猫を迎え入れるときの注意点
野良猫で健康被害のない猫はほとんどいません。一見普通に見えてもノミ・ダニなど小さなものから身体の内部の見えないところまで病気を抱えている可能性が高いです。
保護した場合には必ず動物病院へ連れていき、健康診断や血液検査など隅々まで検査を行うようにしましょう。
また、おうちに先住しているペットがいる場合には、感染症などにかかってしまうおそれもありますので野良猫の受け入れはオススメしません。
近所で子猫を保護したときなど、どうしても家に連れ帰る必要があるときには、病院で検査を済ませた上で部屋を分けるなどして接触を防いでくださいね。
猫のサバトラを飼う時の注意点は?
基本的な飼い方は他の猫と変わらずですが、気難しい子もいますので迎え入れたときの性格を見てふれあいかたを変えてみましょう。
成猫を受け入れた場合
すでに性格が出来上がっている1歳以上のサバトラであれば、警戒心が強いタイプか、人懐っこいタイプかすぐに判断できると思います。
警戒心が強いタイプのサバトラであれば、時間をかけて少しずつ慣らしていく必要があります。
特に、野良猫から保護して飼う場合には、時間をかけて人や環境に慣れさせます。慣れるまでに半年以上かかる場合もあることを頭に入れおきましょう。
また、猫ちゃんがいつでも安心して過ごせるところを作ってあげることも大切です。
ケージなどを用意して中にタオルなど、猫ちゃんが気にいったものを入れておいてあげると落ち着く場合があります。
餌をあげるときは優しく声をかけて、食べさせてあげましょう。警戒心が薄れてきたら、手の上にフードを乗せて与えてみるのもいいかもしれません。
人懐っこい子であれば特段心配はありませんが、しつこく触られるのを嫌う子が多いのでふれあいすぎには要注意です。
子猫を受け入れた場合
子猫であればまだ警戒心も薄く、環境にも慣れやすいです。
子猫の頃から活発で行動的な子が多いので、キャットタワーやおもちゃなどを用意してたくさん遊べるようにしましょう。
子猫から迎え入れた場合は人にべったりになることが多くあります。旅行などで長い時間家を空けてしまうとストレスを感じて警戒心が強まることもあるため要注意です。
基本的に長い時間触られたり、抱っこされることが嫌いです。構うときはほどほどにしましょう!
サバトラの生態について見ていきましたが、いかがでしょうか?
サバトラやキジトラは身の回りに多く存在しているので、飼っている保護猫がよくよく見たらサバトラだった!ということもありそうですよね!
保護猫として多くのサバトラが路頭に迷っている現実もあります。サバトラを飼いたいという人はぜひ里親募集で探してみてくださいね。
1匹でも多く幸せなサバトラちゃんを増やしていきましょう!