2026年8月9日、中国メディアの第一財経は、日本の少子化問題の根本原因は手当などの単なる金銭支援不足ではなく、若者が将来の雇用や収入の見通しを立てられない「不確実性」にあると報じた。
記事は、総務省の住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、今年1月1日時点の日本国内の人口は約1億1973万人と17年連続で減少し、14歳以下の割合も11.13%と調査開始以来32年連続で低下したことが明らかになったと紹介した。
また、厚生労働省の統計で2025年の出生数が約67万1000人と10年連続で過去最低を更新し、国立社会保障・人口問題研究所の推計より15年早く70万人を割り込んで人口減少スピードが加速していること、同研究所の推計では日本の人口が70年に約8700万人に、約100年後の2120年代には5000万人未満に減少すると試算されていることを挙げ、事態が極めて深刻であると指摘した。
その上で、日本政府が1990年代から少子化を国難と位置付け、2003年の「少子化社会対策基本法」制定や23年の「こども家庭庁」設置などを通じて経済・保育支援を拡充し、26年からは「子ども・子育て支援金制度」を導入したと紹介。一方で、20年以上にわたる施策にもかかわらず減少傾向を止められていない現実を挙げ、雇用の不安定化や低賃金、教育・住宅コスト、長時間労働といった構造的な問題に対し、単一の省庁のみで対処するには限界があると論じた。
記事は、独身研究家の荒川和久氏が「高コストにより『結婚・育児のデフレ』が生じている」と指摘したことに言及し、結婚や育児が20年以上に及ぶ長期投資であるため、将来予測が不能な状況では若者が決断を躊躇するのは当然であるとした。
さらに、若者が安定した雇用を得られず不安を抱えている現実についても分析。労働者全体の36.8%にあたる2126万人が非正規労働者であること、男性の生涯賃金において大卒正社員(約2億8900万円)や大学院生(約3億3400万円)に対し、非正規労働者(約1億5000万円)との間に1億円以上の格差が存在すること、転職希望率15.3%に対して実際の成功率が4.8%(正規雇用は約3%)にとどまることを紹介した。
そして、将来への不安による様子見の姿勢が広がっている証左として、平均初婚年齢の上昇(夫31.0歳、妻29.7歳)を挙げた。
記事は、高度経済成長期(1955~73年)には「終身雇用、年功序列、企業内組合」という日本型雇用の「三種の神器」によって未来予測が容易な人生のシナリオが存在したものの、現代ではこのモデルを踏襲するのは非現実的だと指摘。少子化の根本解決に向け、政治・経済・社会・企業が連携し、若者が将来を見通して自信を持ってライフプランを描ける確実性の高い環境を構築することが重要であると結んだ。(編集・翻訳/川尻)











