雨の日は何かが起こる? 六本木ヒルズ展望台
東京シティビューからの眺め。曇りの日は、手をのばせば届きそうなほど雲に近づく。
今や東京新名所の定番となった、六本木ヒルズ展望台・東京シティビュー。森美術館も見ることができたり(*1)、追加料金でヘリポートの屋上「東京スカイデッキ」に出ることができたりと(*2)、いろんな楽しみ方ができるのも、もはやおなじみだろう。
そんな展望台を満喫するなら、やっぱり晴れの日に行くのがベスト……と思っていたのだが、どうもそうとも限らないようだ。

以前『TOKYO KENCHIKU SAMPO』という本の取材で訪れた際、スタッフの方から興味深いお話をうかがった。六本木界隈では一番高い建物となる六本木ヒルズだが、東京に激しい雷雨があった夏のある日、雷が迷わずこのビルの避雷針めがけて落ちたのだとか。そのときガラス張りの東京シティビューは、灰色の雲と、ガラスを叩く大粒の雨と、白い稲光に覆われた。それは「見たこともない光景」だったそうだ。

台風シーズンを目前にしたこの季節。
高さ11メートル超のガラス越しに雨や雷を感じるというのも、東京シティビューのもうひとつの楽しみ方かも。

(矢部智子/アンテナ

*1 料金は企画展による
*2 天候等諸状況により、予告なく閉鎖することもあり