「あっ、地震だ」
突然やってくる揺れに動揺するのは人間ばかりではない。ステレオなどのオーディオ機器から出る音だってグラグラと動揺する(揺れる)のだ。


そんなとき、どうするか。電源を落とし、落下しないように支える。でも、本棚も心配だし、一人ではすべて支えきれない。そこで、オーディオ機器の転倒・落下を防く免震オーディオボード『SEISIS(サイシス)』(特許出願中)という製品が便利だ。

同製品を発売したポーカロラインにその構造を聞いてみた。
――基本的にどんな構造なのか。

「基本構造として、トップボードとベースボードの中間にボールベアリングを配置して、上下のボードを分割し支えています」
――それが機器の転倒・落下を防ぐとは。
「2分割構造になっているため、床からの振動を上のボードに伝えない構造になっているからです」

――適応できるオーディオ機器スペック、免震限度は。
「一般的なオーディオやスピーカーはほとんどカバーできます。特別な大型の製品の場合は特注サイズが可能です」
――オーディオ以外でも使えるのか。
「壊れやすい装飾品・美術品などにも是非使ってください」
なるほど、2分割構造が振動を吸収する効果があるわけだ。さらに、地震だけでなく、ふだん使用によるオーディオの振動の影響から音質を守る効果もあるとか。


――音質への影響を遮断するとは。
「ボールによる点接触構造で、スピーカーやオーディオから発生する振動や共振のエネルギーがバランス良く減衰されます。それにより、透明感と力強いエネルギー感のある音が再生可能になります」

免震と音質向上の一石二鳥というわけ。ただの板だと思ったら大間違い。とても画期的なボードだ。

考えてみれば、地震の多い日本だからこそ、オーディオ機器などの高価な品を揺れから守ることがより重要なのだ。
落下の心配があるものを家に置いている人は、免震対策をお早めに。
(羽石竜示)